題名 | 仮想平面を利用した飛行ロボット操作システム |
著者 | *米澤 和也 (東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻), 小川 剛史 (東京大学情報基盤センター) |
Page | pp. 1904 - 1909 |
Keyword | ユーザインタフェース, 拡張現実感, ロボット操作 |
Abstract | AR.Droneのような飛行ロボットが容易に入手でき,人々にとって身近な存在となっている.しかし,ロボットを任意の位置へ自由に操作することは容易ではなく,特に飛行ロボットは平面のみを移動するロボットと比較しても操作はより困難である.そこで,筆者のグループでは,飛行物体に重畳表示した仮想平面を用いた飛行物体の操作手法を提案し,プロトタイプの開発を行ってきた.提案システムでは,仮想平面上に移動ルートを描くと,そのルートを飛行物体が移動する.ジョイスティックやラジコン操縦無線機のようなコントローラと比較して,レバーやボタンなどを用いた複数の操作を同時に行う必要がなく,飛行物体の向きと操作者の視点を考慮する必要もないため,提案手法では操作の簡易性と直感的な操作性が期待できる.本稿では,提案手法の概要と,新たにタブレット端末上に実装したシステムについて述べ,提案手法の優位性と課題について考察する. |
題名 | 大画面ディスプレイのための両眼視差を利用したユーザインタフェースの評価 |
著者 | *吉村 圭悟 (東京大学大学院学際情報学府学際情報学専攻), 小川 剛史 (東京大学情報基盤センター) |
Page | pp. 1910 - 1915 |
Keyword | ユーザインタフェース, 指差し動作, 両眼視差 |
Abstract | 筆者らはこれまで,ユーザが大画面ディスプレイや大型スクリーンに対して指差し動作を行った際に,ディスプレイに重なって見える指の両眼像を用いた「両眼視差インタフェース」を提案している.プロトタイプでは,RGB-Dカメラから得た指と両眼の座標を用いて指の両眼像の座標を推定しており,指の両眼像を用いた「選択・解除」,「移動」,「拡大縮小」の3つの基本操作を可能にしている.本稿では,二つの実験を通じて,提案インタフェースそのものの性能に関する考察と,前述した三つの操作手法の性能に関する考察を行った.これらの実験から得られた知見をもとに,提案インタフェースの有用性と課題を検討する. |
題名 | マルチモーダルノベライズシステムの提案 |
著者 | *吉田 尚平, 村田 嘉利, 鈴木 彰真 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部ソフトウェア情報学科) |
Page | pp. 1916 - 1922 |
Keyword | マルチモーダル, 電子書籍, 感情表現, 表情, HTML5 |
Abstract | スマートフォンやタブレット端末,電子書籍リーダの普及により,電子書籍が一般生活に浸透してきた.特に,小説や漫画など,手軽に楽しめるジャンルは電子書籍化されやすく,数多くリリースされている.小説の電子書籍のほとんどは,紙媒体の本と同様のテキストから,端末に合わせたフォーマットに変換されて利用されている.これらは,動画や音声を埋め込むことができるため,電子書籍ならではの表現が可能であるが,実際は既存の紙媒体の本を再現しているだけで,スマートフォンやタブレット端末が持つマルチモーダルなインタフェースを活用できていない.本論文では,顔の表情をもとにした喜怒哀楽の感情入力と,背景色の変化による感情表現といったマルチモーダル処理により,感情が正確に伝わり,より多様な表現が可能なノベライズシステムを提案した.また,実際にシステムを構築し,アンケートによって提案手法の有用性を評価した. |
題名 | 連続メディアデータの放送型配信における使用チャネル数を考慮したスケジューリング手法 |
著者 | *後藤 佑介 (岡山大学大学院自然科学研究科), 木村 明寛 (日本電信電話株式会社 NTTネットワークサービスシステム研究所), 谷口 秀夫 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 1923 - 1929 |
Keyword | 連続メディアデータ, 放送型配信, チャネル数, スケジューリング |
Abstract | 近年のインターネット放送の普及にともない,音声や映像といった連続メディアデータの放送型配信に対する注目が高まっている.放送型配信では,一般に,クライアントは必要なデータが放送されるまで待つ必要があるため,この待ち時間を短縮する研究が多数行われている.これまでの研究で,同じ放送データを携帯電話やデジタル放送といった複数の受信端末で受信する場合に,各端末で発生する待ち時間の平均を短縮するスケジューリング手法を提案してき. しかし,端末の種類が限られており,より多くの種類の端末に対応する必要がある.また,サーバによる分割数が非常に多く,放送型配信を行う際に処理が複雑になる問題がある.本研究では,連続メディアデータの放送型配信において,多くの種類の端末がデータを受信する際に全体の待ち時間を短縮するスケジューリング手法を提案する.提案手法では,端末の種類数とサーバが使用できる帯域幅をもとに使用チャネル数を決定し,端末が受信に使用できる帯域幅を算出して放送スケジュールを作成する. |