題名 | アドホック環境における協調ARプラットフォームの開発 |
著者 | *坂部 義篤, 藤田 琢磨 (同志社大学大学院理工学研究科), 島田 秀輝 (同志社大学研究開発推進機構), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科) |
Page | pp. 1093 - 1098 |
Keyword | アドホックネットワーク, 拡張現実感技術 |
Abstract | 近年,スマートフォンの普及に伴って,拡張現実感(AR:Augmented Reality)技術に注目が集まっている.AR技術の応用例は多岐にわたり,テレビゲームへの応用例も現れているが広く普及しているとは言い難い.主な理由の一つとして,その多くが個人での利用であることが挙げられる. これを解決するために,複数人・複数端末で手軽にAR技術が開発・利用できる環境を整え,「アドホック環境における協調ARプラットフォーム」として開発を行った.具体的な試みとしては,携帯端末のみでネットワークを構築し,AR技術の利用に 必要な情報を共有・同期できる機能に加え,端末の位置に影響されることなく利用できるARオブジェクトの操作機能や,ネットワークからの意図せぬ切断から復旧 できる機能を持たせることで,より手軽に開発・利用ができる環境を目指した. 関連研究との比較により,目的に沿った有用性が期待できることを確認した. |
題名 | 位置情報を共有するマーカベースの屋内ナビゲーションシステム |
著者 | *栗原 和也 (東邦大学大学院理学研究科), 佐藤 文明 (東邦大学理学部) |
Page | pp. 1099 - 1103 |
Keyword | 屋内ナビゲーション, 拡張現実, 位置測位, マーカ |
Abstract | 本研究ではARマーカを用いて位置測位を行い,位置情報を共有して柔軟なルート選択を可能とする屋内ナビゲーションシステムを提案する.この方法ではARマーカを屋内施設に配置して位置測位を行うのでRFIDやQRコードなどの2次元バーコードと同様に設置するコストは高いが,測位精度は高いと考えられる.更にARマーカによる測位では,ユーザの方向がわかることにより,カメラで撮影した現実空間の画像に方向指示を表示することができる.本研究ではARマーカによる測位精度を実験により評価した.また,提案システムではマーカの配置情報と端末の位置情報を管理するサーバを導入した.このサーバにより,マーカの配置を変更しても,クライアントの変更は必要ない.更に,サーバを利用して他のユーザと位置情報を共有することも可能となった. |
題名 | ライフログ写真データに基づく連想検索に関する研究 |
著者 | *上村 真也, 梶 克彦 (名古屋大学大学院工学研究科), 廣井 慧 (名古屋大学 未来社会創造機構), 竹中 光, 武内 重樹, 岡本 学 (日本電信電話株式会社 NTTサービスエボリューション研究所), 河口 信夫 (名古屋大学 未来社会創造機構) |
Page | pp. 1104 - 1111 |
Keyword | ライフログ, 連想検索 |
Abstract | 現在,Android端末やiPhoneなどのスマートフォンを用いることでライフログとしての写真データが容易に,また大量に記録出来るようになってきている.写真データを見返す際の検索方法として,写真データを付与されているExif情報から取得した日付や場所を用いる他に,自分で付与した出来事情報を用いて検索する仕組みはが存在する.写真データのコンテキストを解釈して検索することは困難である.それらを用いた写真データの検索では検索のキーとなるものを忘れてしまうと検索が不可能となる.本研究はライフログとして記録した写真データの検索に多様性を持たせ,人が記憶を辿るように検索を行う事を可能とする連想検索を提案する.連想検索を実現するために,写真データに対してExifの位置・時刻を用いてWebサービスからの情報抽出や,画像中のオブジェクトの抽出,写真データの出来事推定により自動的な多数のタグ付け方法を提案する.それら写真データに対して,付与された多数のタグを用いた連想検索の実現を目標としている.本稿ではタグ付けの実現可能性を確認するために,写真の出来事推定に用いる画像中のオブジェクト抽出に関する評価実験を行い,形状がある程度固定された物体では9割以上の認識率で認識出来る事がわかった. |
題名 | 複数カメラからの映像の伝送順序が映像品質に与える影響について |
著者 | *小寺 志保 (静岡大学大学院情報学研究科), 藤橋 卓也 (大阪大学大学院情報科学研究科), 猿渡 俊介 (静岡大学大学院情報学研究科), 渡辺 尚 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
Page | pp. 1112 - 1121 |
Keyword | マルチビュービデオ, 無線通信, オーバーヒア |
Abstract | 本稿では,無線通信上で低トラヒック,高品質なマルチビュービデオ伝送を達成する伝送方式としてDomino Streaming++を提案する.Domino Streaming++では,複数の撮影機器が互いに無線通信を傍受し,得られた他の撮影機器の映像をエンコードに利用することで,トラヒック削減を達成する.また,撮影機器間の映像の類似度に基づいて,各撮影機器の送信順を制御することで,より大幅なトラヒック削減を達成する.MERLが提供している実ビデオシーケンスを用いた評価から,Domino Streaming++のトラヒック量は無線マルチビュービデオの伝送におけるトラヒック量の理想値に漸近することが分かった. |