題名 | トリガー情報を活用したコミュニティ型検定システムの実現 |
著者 | *角間 実, 仲倉 利浩, 村瀬 結衣, 杉浦 一徳 (慶應義塾大学メディアデザイン研究科) |
Page | pp. 79 - 84 |
Keyword | RFID, BluetoothLE, スマートフォン |
Abstract | 従来の検定試験は,公平さを保つ為に閉じられた空間のもとで行われ, その検定出題内容も永続的ではなく,事前に定められた範囲の中で行われ,多 種多様な検定同士が持つ相互関連性を無視し,個々の検定として独立した形で 存在した. 本研究では,従来の検定試験環境がもつ 1)検定空間の閉鎖性 2)出題範囲の拘束性 3)生涯学習としての永続性の欠如 4)検定分野の細分化と独立化から生じる相互関連性の欠如 という4つの課題を克服するコミュニティ志向型検定アプリケーションRALLIESの 開発を行った. RALLIESでは,検定コミュニティという抽象化のもとで それぞれの課題に対して, 1) 実世界でシームレスに行えるセンサー型検定出題トリガー機構 2) 実世界での体験型出題環境を構築する検定出題環境 3) 連続性・永続性を可能にする経験値型検定評価手法 4) 検定分野の関連性を考慮した検定データベースの構築 という解決を行った. |
題名 | マルチコンテンツによる「ニュースの言葉」自動生成システムの研究 |
著者 | *小林 透 (長崎大学大学院工学研究科), 柴田 和樹 (長崎大学工学部), 中山 僚 (長崎大学工学部、現長崎県警察) |
Page | pp. 85 - 92 |
Keyword | HTML5, SOA, マルチスクリーン, アクセスビリティ, ユーザインターフェース |
Abstract | もっともポピュラーなニュース媒体である新聞には,その日の出来事に関する専門用語を解説する「ニュースの言葉」というコラムがある.このコラムは,普段聞きなれない専門用語を理解する上で有益である.しかしながら,取り上げられる専門用語は,それぞれの新聞社が独自に選択したものであり,かならずしも読者が知りたい専門用語が取り上げられるとは限らない.また,解説内容もそれぞれの新聞社が独自に編集しており,内容に偏りが生じる場合がある.そのため,さまざまな背景知識を持つ読者すべてにとって必ずしも理解しやすいとは言えない.そこで,本研究では,その日のニュースから複数の専門用語を自動抽出する.そして,その専門用語を理解する上で有用な一般概要情報,ソーシャルビデオ情報,ツィート情報,関連プロダクト情報と言った多面的な関連情報を自動収集する.さらに,収集された情報をマルチスクリーン環境にマルチモーダルユーザインターフェースにより表示する.これにより,読者自らがマルチコンテンツな「ニュースの言葉」を自動生成し,それをマルチスクリーン環境にアクセスビリティの高いマルチモーダルユーザインターフェースで表示するシステムを実現する. |
題名 | 集約情報を用いた通知ダイアログへの対応支援手法 |
著者 | 上島 愛史 (名古屋大学工学部), *梶 克彦, 河口 信夫 (名古屋大学大学院工学研究科), 竹中 光, 武内 重樹, 岡本 学 (日本電信電話株式会社 NTT サービスエボリューション研究所) |
Page | pp. 93 - 99 |
Keyword | 通知ダイアログ, PC操作支援 |
Abstract | 計算機を操作する過程では,様々な種類の通知ダイアログが表示される.それらはわかりにくい表現や専 門用語で情報を提示していたり,ユーザに複数の操作選択を強いたりする場合が多い.そこで本研究では ダイアログに対応する操作案内情報を,ユーザに対して自動提示する手法を提案する.あらかじめ,サン プルデータ提供者の計算機で表示されたダイアログの内容や,そのダイアログに対する操作情報を自動的 にサーバに自動集約する.支援対象者の計算機においてダイアログが発生した時には,サーバ側でダイア ログの同定を行い,該当するダイアログの情報を受け取り,案内情報を自動生成して提示する.案内情報 の内容は,ダイアログの遷移,ボタン押下等の統計,人手により付与された説明文である.ダイアログ情 報の収集システム及び,案内情報生成システムを実装し,案内情報提示の有効性を実験により検証した. 実験の結果,案内情報の提示により,ダイアログ操作の試行回数の減少,操作時の安心感・信頼感・作業 の容易さの向上が確認された. |
題名 | オノマトペを用いた客観性のあるグミ推薦サービスの有用性評価 |
著者 | *鈴木 彰真, 野々村 翔, 村田 嘉利 (岩手県立大学) |
Page | pp. 100 - 107 |
Keyword | オノマトペ, グミ, 推薦システム, リレーショナルデータベース, 食感 |
Abstract | 近年,様々な食感のグミが販売されており,それに応じて消費者の嗜好も多様化している.メーカーが提示するグミの食感は客観的な表現がされておらず,顧客の求める食感とメーカーが提示する食感が合致していない.そこで本論文では,微妙な差異の表現が必要であるグミの食感を対象に,擬音語,擬態語を表すオノマトペを用いたグミの推薦システムを構築し,その有用性について評価を行った.客観的にオノマトペ表現を用いたグミの推薦システムを構築するためには,使用するオノマトペの数と内容の吟味とグミとの関連付け方法が重要となる.本論文では,複数のアンケートから食に関するオノマトペとグミを関連付け,アンケートの結果から関連度の高い順に複数のグミを推薦した.提案サービスの評価として,選択したオノマトペによって適切にグミが推薦されるかどうか検討した.評価では,被験者にグミの種類を1つ思い浮かべてもらい,選んだオノマトペから推薦されたグミのサンプル上位4品目を試食してもらった.その後,オノマトペとグミの合致度を5段階評価してもらった.評価の結果,9割以上が合致度4以上と回答し,所望する食感のグミを推薦できていることが示された. |
題名 | 深度センサを用いたキーボード上の手形状認識に基づくウィンドウ操作システムの提案 |
著者 | *李 俊穆 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科) |
Page | pp. 108 - 114 |
Keyword | 入力支援, ハンドジェスチャ, 深度センサ, キーボード |
Abstract | 文書作成中のウェブブラウザ閲覧や,プログラミング中のコード検索など,コンピュータ使用時には複数のウィンドウを交互に操作する状況が頻繁に発生する.複数のウィンドウを操作するためには,マウスなどを用いてフォーカスを切り替える必要がある.しかし,マウス操作のためにキーボードのホームポジションから手を離すなどデバイスを持ち替える動作は,タイピングとマウス操作の頻繁な切替えが求められる状況において煩わしく感じられることが多い.そこで本研究では,複数のウィンドウを交互に操作する状況における,精神的負荷の少ないウィンドウ切替えおよび非アクティブウィンドウ操作を実現するため,キーボード全体が映るよう取り付けた深度センサを用いてキーボード上におけるハンドジェスチャ認識を行う手法と,ジェスチャをウィンドウ操作として利用する手法を提案する.また,提案手法を実装し,タイピング操作とポインティング操作の頻繁な切替えが求められる状況において,マウスおよび提案手法の操作時間と精神的負荷について比較するための実験を行った.その結果,提案手法を用いることで操作時間および精神的負荷が有意に減少することが明らかとなった. |