題名 | PDRを活用した地下街ナビゲーションの進捗適応機構 |
著者 | *吉見 駿 (立命館大学情報理工学部), 新田 知之 (立命館大学大学院理工学研究科), 安積 卓也, 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部) |
Page | pp. 1039 - 1050 |
Keyword | ナビゲーションシステム, PDR, センシング, 屋内測位, 行動認識 |
Abstract | 近年,スマートフォンを用いた歩行者向けナビゲーションが注目されている.そこで我々は,システムとユーザがランドマークの視認性確認の対話を行う対話型歩行者ナビゲーションである対話型ナビの開発を進めてきた.実用的な地下街歩行者ナビゲーションして,システムとユーザがランドマークの視認性確認対話を行う対話型ナビの開発を進めてきた.検証実験を行った結果,文字のみの案内ではランドマークを視認が困難で道を間違える場合があり,ユーザに十分な安心感が与えられていないということがわかった. そこで本研究では,ジャイロスコープ・加速度センサによる歩行距離,進行方向を推定するPDR(Pedestrian Dead Reckoning) を用いたランドマークの視認サポート,およびユーザが正しいルートを進めているかの判定を行い,対話型ナビがユーザに与える安心感を向上させる手法を提案した.9 人の被験者に対し,提案手法の有無でユーザに与える安心感にどう影響するかを実証評価した結果,提案手法を用いることで,被験者のナビゲーション中の安心感は,肯定的な意見が45%向上し,その有用性が示された. |
題名 | 歩行者ログを用いた移動所要時間推定システムの提案 |
著者 | *夏堀 友樹 (公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科), 白石 陽 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部) |
Page | pp. 1051 - 1056 |
Keyword | 歩行者ナビゲーション, 移動所要時間, 歩行者ログ, 歩行速度, センサ特徴量 |
Abstract | 近年,歩行者ナビゲーション機能の発展により,歩行者は携帯端末から目的地を入力することでいつでも現在地から目的地までの経路や周辺の地図データなどを得ることができるようになった.また,その情報の1つとして現在地から目的地までの移動所要時間を知ることができる.しかし,歩行者の歩行速度は歩行時の身体の状況や歩行経路の周辺環境により変化する.そのことにより,同じ歩行者が同一経路を歩いた場合であっても移動所要時間は一定にならず,推定を行う際にはそれらを考慮した推定手法が必要である.そこで本研究では,歩行者の身体状況とその歩行時の周辺環境を把握することで,より精度の高い移動所要時間を推定する手法を提案する.提案手法では,歩行時の進呈状況をセンサデバイスから取得し特徴量化し,周辺環境データと歩行速度とともに歩行者ログとして記録を行い,データベースに蓄積する.そして,歩行者ログデータベースから現在の状況と最も類似する歩行者ログを参照することで移動所要時間の推定を行う.また,提案システムを実装し,基礎実験を行い,有用性に関する検討を行った. |
題名 | ライフログ生成のための屋外状況推定手法の検討 |
著者 | *田中 剛, 鈴木 誠二 (静岡大学大学院情報学研究科), 土井 千章, 中川 智尋, 稲村 浩, 太田 賢 (NTTドコモ先進技術研究所), 峰野 博史 (静岡大学情報学部) |
Page | pp. 1057 - 1064 |
Keyword | コンテキストアウェアネス, ライフログ, 行動推定, センサネットワーク, 位置情報 |
Abstract | 近年,モバイルデバイスの高度化によりライフログに関するサービスが注目されている.モバイルデバイスを用いてユーザ毎に高精度なライフログを生成することで, ユーザの位置や状況に応じたコンテキストアウェアサービスが創造されていくことが期待される. そこで,本研究ではスマートフォンを用いて屋外におけるユーザの位置や状態だけでなく,停留している場所でのユーザの状況までを推定する手法を検討する. 屋外での状況を推定するためにまず, GPS データから位置の分散・速度を算出してユーザの移動・停留判定を行い,停留と判定された場所の情報を取得する. 次に,停留している場所でどんな状況であったかを推定するために機械学習を用いてモデルを生成する.モデル生成に必要な説明変数は場所によって変更し,重み付けを行う. 説明変数として天気や移動手段,モーションセンサの値などを用いることで,移動・停留判定は約90%,移動手段推定は徒歩,原付,自動車,電車,新幹線において平均約83%, 居酒屋と大学における状況推定はそれぞれ平均約85%,90% の推定精度が得られた. |