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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム

セッション 4A  統一テーマセッション-災害と信頼できるソーシャルメディア
日時: 2013年7月11日(木) 8:45 - 10:25
部屋: ハルニレ・アカシア
座長: 朴 美娘 (神奈川工科大学)

4A-1 (時間: 8:45 - 9:25)
題名(招待講演) ソーシャルメディアが及ぼす社会的インパクトの考察
著者*沼田 秀穂 (事業創造大学院大学), 池田 佳代 ((有)エクセリードテクノロジー)
Pagepp. 854 - 857
Keywordソーシャルメディア, Open Data, Linked Open Data, ビッグデータ, Open Government
Abstract東日本大震災が我々に多数の教訓や変革を与えたが,その変革のひとつとして,社会システムにおいて「ソーシャルメディア」が大きな役割を担っている点をあげることができる.このソーシャルメディアの動向をOpen Data,LODの観点から概括し,Open Government を始めとした市民参加型地域デザインによるインパクトを考察する.

4A-2 (時間: 9:25 - 9:45)
題名プライバシー情報を登録する利用者の安心感の要因に関する調査
著者*奥村 香保里, 白石 善明, 岩田 彰 (名古屋工業大学大学院工学研究科)
Pagepp. 858 - 864
Keyword安心感, 主観評価, プライバシー情報, 因子分析, 共分散構造分析
Abstractセキュリティ基盤技術やシステム構築・運用技術が高度化しているにも関わらず,個人情報の悪用やプライバシーの侵害への利用者の懸念は高い.従来は安全な技術によって利用者は安心すると考えられていたが,システムが安全なだけでは安心して利用できるとは限らない.利用者の安心感の要因について検討することは,安心して利用できるシステムの開発,およびサービスの提供の助けになると期待できる.そこで,本研究では情報システムにプライバシー情報を登録する利用者の安心感の要因について,質問紙調査と因子分析を行った.その結果,“能力・知識因子”,“ユーザビリティ・プリファレンス因子”,“身近な他者因子”,“主観的な信用因子”,“安全性因子”の5因子が抽出された.抽出された因子は,先行研究の因子と異なり,対象の評判やうわさ,家族や友人などの身近な他者とともに登録することが安心感の要因になることがわかった.また,共分散構造分析の結果から,安心感の因子が“論理的要因”,“主観的要因”の2つに分かれるという構造が解釈できた.このことから,論理的な側面と主観的な側面から安心かどうかを判断していると考えられる.

4A-3 (時間: 9:45 - 10:05)
題名Twitterの表示系を発展させスパム発見機能を強化したアプリケーションLookUpperの開発と評価
著者*若井 一樹 (東京電機大学大学院 未来科学研究科 情報メディア学専攻 情報セキュリティ研究室), 岡田 泰輔, 鎌田 祐輔 (東京電機大学 未来科学部 情報メディア学科 情報セキュリティ研究室), 佐々木 良一 (東京電機大学)
Pagepp. 865 - 872
Keyword情報セキュリティ, Twitter, スパム, 可視化, 検知
Abstractインターネットの普及に伴いWebサービスはその数を増やし,現在では様々な種類のサービスが人々に利用されている.世界中の人々とコミュニケーションが可能となった現代において,ソーシャルメディアは発達し注目されるようになった.例としてTwitterやFacebookなどがあり,現在でも利用者は急激に増えている. 一方でソーシャルメディアを利用した迷惑行為も増えている.その一つとしてスパム行為が挙げられる.スパム行為とは本人の許諾を得ず,一方的に営利目的の情報を送る行為である.スパム行為によってソーシャルメディア利用者は必要としない情報が大量に送られ,本来知りたい情報が埋もれてしまう.そこで,著者らはスパム行為に悩まされることなくソーシャルメディアを活用し,世界中の人々とコミュニケーションを楽しむことを可能とするため,スパム行為を検知する手法およびその機能を持ち合わせたアプリケーションの開発を考案した.本稿では,スパム行為を検知する手法の提案と評価結果を報告するとともに,これらのスパム検知機能に表示系を発展させることによりスパム発見を容易とするように実装したアプリケーションの開発について述べる.

4A-4 (時間: 10:05 - 10:25)
題名緊急時のTwitterにおけるデマ情報拡散を考慮したリツイートの意思決定モデルの提案
著者村山 優子, 向井 未来, *西岡 大, 齊藤 義仰 (岩手県立大学院ソフトウェア情報学研究科)
Pagepp. 873 - 879
KeywordTwitter, 災害コミュニケーション, トラスト, 誤信
Abstract2011年3月11日の東日本大震災では、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)による情報交換が活発に行われた。特にTwitterは,行政やマスメディア等の企業が迅速な情報発信のツールとして,ユーザからはリアルタイムな情報収集源として重宝された.しかし,根拠のない噂や悪意のある冗談などのデマ情報のツイートが広く拡散される問題も発生し,ユーザに無用な不安や混乱を招いた.本研究では,ユーザがデマ情報の拡散を防ぐため,リツイートに関する意思決定プロセスのモデル構築を行った.モデルでは,ユーザが興味を持つことがリツイートに非常に大きく関わっていることが示唆された.