題名 | 参加型センシングにおけるセンシング誤差を考慮したサンプリングレート制御手法 |
著者 | 倉沢 央, *佐藤 浩史, 山本 淳, 川崎 仁史, 中村 元紀 (日本電信電話株式会社 NTT未来ねっと研究所), 松村 一 (NTTアドバンステクノロジ株式会社), 山下 靖貴, 鈴木 誠, 森川 博之 (東京大学) |
Page | pp. 240 - 248 |
Keyword | 参加型センシング, サンプリングレート制御, 誤差 |
Abstract | ユーザ参加型センシングは,ユーザが集う時空間領域において必要以上に測定値が集まってトラフィックが大きくなってしまうことや,測定の誤差や多様なセンサの混在によって個々の測定値の信頼性が低いことが懸念される.測定値の信頼性を考慮せずにトラフィック抑制を行うと,誤差が大きく精度の低い移動型センサノードの影響によって,測定結果が不正確になりうる問題があった.これに対して,我々は,センサデータの収集トラフィックを抑制しつつ,時空間領域における測定値の母平均の信頼区間幅を狭めて測定結果の信頼性を確保する,サンプリングレート制御手法を提案する.提案手法は,時空間領域における測定値の信頼区間幅を基準に分布の推定に十分なセンサデータの量を算出し,すべての移動型センサノードに均一な低いサンプリングレートを設定して,集めるセンサデータの量を削減する.実験では,収集対象の移動型センサノードを間引く手法よりも,誤差の影響を抑えられることを確認した.また,測定値の信頼区間幅を指定した大きさ以下にする条件下で,常に一定のサンプリングレートで収集するよりも9分の1にまでトラフィックを抑制できることを確認した. |
題名 | モバイル端末を用いたユーザ参加型環境センシングにおける誤計測地点の検知・修正手法 |
著者 | *重田 航平 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科), 青木 俊介, 劉 広文 (東京大学生産技術研究所), 岩井 将行 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科), 瀬崎 薫 (東京大学生産技術研究所) |
Page | pp. 249 - 256 |
Keyword | 騒音センシング, 誤計測検知, モバイル端末, ユーザ参加型センシング, ヒューマンエラー |
Abstract | 我々は広域の地域騒音計測を行うため,世田谷区全域という範囲で,実際にユーザ参加型騒音センシングの実装,運用に当たり,総計2,700箇所の目標地点を設けた.エリアを60のクラスタに分け,のべ40人の調査員に分担し4日間に渡る調査を行った.その際調査員には、目標該当地点にてモバイル端末を使い主観的に周辺環境の調査を行った.調査する内容は騒音とその発生源,及び調査員の主観的判断に基づく3段階評価の臭気調査,さらに同時に自動で明るさや気圧、平均騒音レベルなども計測した.更にポイントごとの計測に加えて,その区間すべてのGPSの記録および連続的な自動データの習得による記録も行った.しかしながら,計測地点の間違いが発生しないため特別なソフトウエアを準備したにも関わらず,今回のセンシングを行った結果,調査前には想定できなかった問題が発生した.見かけ,想定以上に高頻度で目標地点の計測を欠損している場合や,調査するポイントを冗長に計測してしまうなどの多く種類の人為的なミスが発生した.本研究では人為的なミスを分類する.さらに実計測点と目標計測点との距離、計測時間の時間的な間隔,同一計測回数などを考慮した多次元の評価ベクトルを構築し,各計測レコードの「疑わしさ」の資料を定義し誤計測のデータの地点を取り除く手法について説明と評価を述べる. |