題名 | モバイル端末におけるセンサ利用型現在位置測位の精度評価 |
著者 | *藤田 博 (早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工学専攻), 柳澤 政生 (早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 電子光システム学専攻), 戸川 望 (早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工学専攻) |
Page | pp. 175 - 181 |
Keyword | ナビゲーションシステム, 屋内環境, 加速度センサ, 地磁気センサ, 歩行動作 |
Abstract | 本稿では,モバイル端末を手に持つユーザを対象としたセンサ 利用型現在位置測位について,評価実験に基づきその精度を検 証する.モバイル端末に搭載される加速度センサと地磁気セン サを利用し,ユーザの歩行動作を検出し移動方位を推定するこ とで基準位置からの相対移動量を算出する.センサから得られ る加速度値の鉛直成分に,歩行動作による特徴を検出した場合 に歩行動作が行われたものとみなし,固定値としたユーザの歩 幅と歩行動作検出回数を積算することにより移動距離を推定す る.加速度センサと地磁気センサから得る値からモバイル端末 の方位を算出し,初期方位と初期方位以降の方位との差分をと ることで移動方位を推定する.評価実験により,実際の移動距 離に対する推定移動距離との間の誤差は7.7% となった.実際 の移動方位と推定移動方位の間には不規則に大きな誤差が現れ るが,最大でも90 度以内に収まることを確認した. |
題名 | 特定の移動経路を対象とした行動イベント系列に基づく位置推定手法 |
著者 | *渡辺 穂高, 渡邉 翔太, 梶 克彦, 河口 信夫 (名古屋大学大学院 工学研究科) |
Page | pp. 182 - 187 |
Keyword | 位置推定, 行動センシング, 経路移動 |
Abstract | 本研究では,特定の移動経路を対象とした行動イベント系列に基づく位置推定手法を提案する. 本稿では行動イベント系列とは,右折・左折といったイベント行動によるノード情報と, 歩行・階段昇降・エレベータといったイベントノード間の移動行動によるリンク情報からなる,ノード・リンク情報をさす. 提案手法では,特定の移動経路において,経路移動中のユーザの行動イベント系列を抽出し,同じ経路を移動したユーザの行動イベント系列と比較することにより,ユーザの位置推定を行う. 経路移動において,特に屋内では,ユーザがイベント行動を行う場所は限られており,歩数・時間情報のみを用いるより高い精度が期待できる. また,携帯端末から得られる加速度・角速度などの行動センシング情報のみを用いるため,使用場所の限定や設置コストが必要ない. 本手法の研究・評価を行うにあたり,我々は特定の移動経路を対象とする行動センシング情報収集フレームワークを構築した. 同一経路における34名のユーザの経路移動情報を収集し,このデータを用いて位置推定精度の評価実験を行った. |
題名 | 複数のセンサを組み合わせた屋内歩行者位置推定 |
著者 | *遠藤 巌 (法政大学大学院 情報科学研究科), 藤田 悟 (法政大学 情報科学部) |
Page | pp. 188 - 195 |
Keyword | 屋内位置推定, デッドレコニング, スマートフォン |
Abstract | 近年, 歩行者の位置情報を利用したナビゲーションサービスや拡張現実サービスの実用化が進められており, これらのサービスの機能向上のためにも, より正確な歩行者位置推定技術が求められている. 本研究では, 携帯端末に搭載されているセンサを用いて歩行者の位置を推定するデッドレコニング技術を改良することにより, 歩行者の位置の推定をより正確に行う事を試みる. デッドレコニングを用いる事により, GPSセンサが利用できない屋内の歩行者位置の推定が可能になる他, 同じ屋内歩行者位置推定手法の1つである無線LANアクセスポイントを利用した手法に比べ, インフラに依存しない安価なシステムの構築が可能になるという利点が生まれる. 従来のデッドレコニング手法の研究では, 携帯端末に搭載されている各センサを単独で用いる事が多く, それぞれのセンサに発生する誤差が位置推定精度に影響を与えていた. そこで本研究では, 端末内の各センサの性質を明らかにし, それらの異なる性質を持ったセンサを組み合わせる事によって, より高精度な歩行者デッドレコニング手法の構築を試みる. |
題名 | 群衆の中の歩行者の位置推定 |
著者 | *藤田 悟, 森田 晴香 (法政大学情報科学部) |
Page | pp. 196 - 203 |
Keyword | 位置推定, 群衆, 歩行者 |
Abstract | 本論文では,街中の歩行者を観測し,個々の歩行者の詳細な歩行行動と,群衆の粒子モデルに働く斥力を比較し,個人ごとに異なる斥力のパラメータ推定を行った.そして,各人に適切なパラメータを設定することで,群衆をより現実に近い形で再現することを目標にした.実際の群衆の観測結果からは,それぞれの個人により,歩行パラメータの偏りが大きいことが示された.すなわち,近くにいる人との距離の取り方,避ける時の斥力のかけ方,歩行速度を調整する時定数などが,それぞれに異なることが示された.以上のように,群衆の中の人の特徴的な歩行パラメータを同定することで,個人の行動をセンサで観測して位置推定を行うだけでなく,周囲の歩行者の行動推定結果を利用して,相互に位置推定精度を高め合うことが期待できると考える. |
題名 | 近距離無線電波強度とグループ行動知識モデルを用いた測位手法の提案 |
著者 | *伊藤 翼 (青山学院大学大学院理工学研究科理工学専攻), 八木 佑侑季 (青山学院大学理工学部情報テクノロジー学科), 斉藤 裕樹 (明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科), 狐崎 直文, 戸辺 義人 (青山学院大学理工学部情報テクノロジー学科) |
Page | pp. 204 - 207 |
Keyword | 近距離無線, 行動知識, 屋内無線測位, スマートフォン |
Abstract | 近年,利用者が増加しつつあるスマートフォンにはGPS機能が備わっており,位置情報をメタ情報として付与する動きが広まっており,位置情報の利用は拡大の一途をたどっている.屋外に関してはGPSによって確立されているが,屋内測位に関しては精度とコストはトレードオフの関係にあり,確立された手法がない.我々はこの問題に対処するため,スマートフォンに標準搭載されるBluetoothと特定の行動に対する知識を組み合わせた手法を提案し,RelLocAと名付け,これを提案する. |