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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2009)シンポジウム

セッション 5E  P2P (DPS)
日時: 2009年7月9日(木) 10:20 - 12:25
部屋: カトレア
座長: 中嶋 卓雄 (東海大学)

5E-1 (時間: 10:20 - 10:45)
題名ユビキタスセンサ環境におけるセンシング周期に基づくP2Pネットワークについて
著者*小坂 佳弘, 神崎 映光, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1033 - 1039
Keywordユビキタスセンサ環境, P2Pネットワーク
Abstract近年のユビキタス技術の発展により,多様なセンサデバイスがP2Pネットワークを構築し, 各々がセンシングしたデータに直接アクセスできるユビキタスセンサ環境が整いつつある. このような環境では,膨大な数のセンサデバイスがネットワークに参加し, それぞれが独自に設定した周期を用いて定期的にセンシングを行う一方で, 時刻を指定するような情報検索が行われるものと考えられる. しかし,既存のP2Pネットワークでは,ユーザの指定時刻にセンシングを行わないピアにも, 多数のクエリが伝播し,余分な検索トラヒックが増大する. そこで本稿では,時刻を指定するクエリに対し,所望のセンサデータを効果的に取得できるP2Pネットワークの構築手法を提案する. 提案手法では,同時にセンシングを行うピアをクラスタリングし, ある時刻において同時にセンシングを行うクラスタ間にリンクを生成する. これにより,検索トラヒックを低減できる.

5E-2 (時間: 10:45 - 11:10)
題名DHTを用いた放送ダウンロードコンテンツの流通管理
著者*大亦 寿之, 石川 清彦, 今泉 浩幸 (日本放送協会 放送技術研究所)
Pagepp. 1040 - 1046
KeywordP2P, DHT, 放送通信融合, 放送ダウンロード, コンテンツ流通
Abstract2011年以降の高度衛星デジタル放送における高速ダウンロードサービスが検討されており,視聴者は放送や通信でダウンロードしたコンテンツをデジタル放送受信機で利用することが考えられる.蓄積失敗や伝送路エラーによる欠落コンテンツの補完を配信事業者が低コストで行うためには,P2P技術を活用することが望ましい.そこで,DHTを用いた受信機間のコンテンツの流通管理を効率的かつ安全に行う方法として,放送ダウンロードに適したコンテンツ管理情報の更新手法と,複数の受信機による自律的な認証によるコンテンツの流通制御手法を提案し,放送・通信融合時代におけるP2P技術の活用方法について報告する.

5E-3 (時間: 11:10 - 11:35)
題名P2Pプラットフォームによる更新情報の低遅延配信方式の提案
著者*高原 誠 (電気通信大学大学院電気通信学研究科), 鈴木 健二 (電気通信大学), 田上 敦士, 阿野 茂浩 ((株)KDDI研究所)
Pagepp. 1047 - 1054
KeywordP2P, 更新情報配信, ALM
Abstract近年,プッシュ型サービスを用いてニュースのヘッドラインや株価などの小さな更新情報の配信が増加している.これらの更新情報は,通知が遅れると本来の意味を失う可能性があり,情報更新から通知までの遅延が最小であることが望まれる.従来のアプリケーションレイヤマルチキャストでは,ストリーミングなどの大容量のコンテンツを配信対象とし,負荷分散のためにP2Pを用いている.しかしながら,更新情報配信においては,負荷分散より遅延の縮小が重要と考えられる.本稿では,クライアント・サーバ方式とP2P方式のモデル化により,全ユーザに情報を配信するために要する総情報配信時間を比較検討した.この結果,クライアント・サーバ方式よりもP2P方式が遅延において優位であることを示した.また,P2P方式において,各中継ユーザが一定数のユーザに送信する従来の平衡木と異なり,全てのユーザに情報を配信し終えるまで,情報配信し終えたユーザが残りの未受信ユーザに配信を続ける偏りのある配信木を用いる配信方法について提案し,その有効性について示した.

5E-4 (時間: 11:35 - 12:00)
題名SG2 Index Structure for Super Peer Architecture based Databases
著者*Salma Nasrin, Kyoji Kawagoe (Ritsumeikan University)
Pagepp. 1055 - 1061
KeywordSuper-peer, p2p systems, Range query, Indexing, Databases
AbstractPeer-to-peer (P2P) computing is a prominent technology for implementing large-scale distributed systems. Because of its advantages such as high availability, high performance and high flexibility to the dynamics of networks, P2P has received much attention in research communities. However, multidimensional data indexing in the P2P computing remains a big challenge. The network maintenance and inefficiency in search caused by the complicated existing P2P index structures greatly limits the scalability of applications and dimensionality of the data to be indexed. In this paper, we proposed SG2 index structure for supporting range query in a multi-dimensional data space. The structure described in the paper is designed so as to realize high scalability and efficiency for searching in a high dimensional database.