題名 | 無線端末の移動通信履歴を用いた地図の自動生成 |
著者 | *南本 真一, 藤井 彩恵, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
Page | pp. 901 - 912 |
Keyword | アドホック通信, 位置推定, 地図生成 |
Abstract | 本稿では,モバイル無線端末間のアドホック通信情報とGPS などで得られる位置集合から構成される移動履歴を用いて,ビルなどの建物を想定した障害物の位置および形状の推定手法を提案する.大規模な災害が発生した場合などでは,災害現場の地理情報は救助活動のため非常に重要であるが,建物や道路の倒壊により既存の地図情 報は意味をなさない場合が多い.赤外線やレーダーによるレンジセンサ,カメラを用いる画像解析手法も多く研究されているが,ハードウェアコストや手作業による人的コストを要する.提案手法では,対象環境の情報を用いることなく,モバイル端末間のアドホック通信履歴と,GPS などから取得した移動履歴のみを用いて,障害物の位置を推定し,現場地図をリアルタイムで生成す.300m×400m の領域で建造物が 点在する領域を対象に,60 人の移動を想定したシミュレーション実験を行った結果, 実験開始後約160 秒で誤差10% から15% 程度の地図を生成できることがわかった. |
題名 | モバイルP2Pによる端末間協調データ配信システムの提案 |
著者 | *大原 伸喜, 加藤 隆志 (同志社大学大学院 工学研究科 情報工学専攻), 島田 秀輝 (同志社大学 理工学部), 小板 隆浩 (同志社大学 理工学部 情報システムデザイン学科), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院 工学研究科 情報工学専攻) |
Page | pp. 913 - 918 |
Keyword | モバイルコンピューティング, 携帯電話 |
Abstract | ワンセグの普及により,携帯端末でテレビ放送を受信する機会が増加している.また,今後,データ通信の高速化や携帯電話のIP 化が実現することで,高品質・大容量のコンテンツ配信サービスが可能となり,携帯端末のインターネット接続機能を利用して放送データを配信する機会が多くなると予想される.一方,携帯電話の普及は世界規模で進んでおり,問題として,サーバへの負荷増大が考えられる.そのため,モバイル環境における,サーバの負荷分散やネットワークトラフィックの抑制のための分散システムが必要である.本研究では,モバイル環境に適した分散システムとして,セルラーネットワクにアドホックネットワークを併用したモバイルP2P による端末間協調データ配信システムを提案する.提案システムは,携帯端末間でアドホックネットワークを形成し,配信データを分割受信し共有することで,セルラーネットワークにおける通信帯域を抑制し,また,データ転送における端末の負荷を低減しながらも,高品質・大容量なデータ配信を可能とする.性能評価では,提案システムと従来のバケツ・リレー型のP2P 配信方式について比較を行った.その結果,モバイル環境での利用において,提案システムの有効性を示すことができた. |
題名 | 設備保全業務向けモバイルコンピューティングシステム |
著者 | *蔭山 佳輝, 川野 友秀, 長谷川 哲夫 ((株)東芝 ソフトウェア技術センター), 金子 紘司, 高橋 誠 ((株)東芝 電力流通・産業システム社) |
Page | pp. 919 - 924 |
Keyword | モバイルコンピューティング, 応用・社会システム, セキュリティ, ユビキタス情報処理, グループウェア |
Abstract | 従来の電力系統設備等の巡視点検では、現場での作業結果を携帯端末やパソコンを用いて記録するというように記録業務のIT化が定着しつつある。一方で、設備の詳細な故障状態などの状況把握の遅れは、設備の復旧に時間を要し、その結果、供給支障などを引き起こす問題が発生する恐れがある。 本稿では、この問題に対するリスク低減のために設計・開発した、高機能化した携帯端末および高速・大容量通信インフラを活用した設備保全業務向けモバイルコンピューティングシステムのシステムアーキテクチャとプロトタイプを紹介し、設備保全業務の改善提案を行う。 |
題名 | センサ・モバイル端末・ネットワーク連携アーキテクチャと実装例 |
著者 | *井上 真杉, 大西 真晶 (情報通信研究機構), 森野 博章 (芝浦工業大学/情報通信研究機構), 実藤 亨 (ナシュア・ソリューションズ株式会社) |
Page | pp. 925 - 934 |
Keyword | センサ, モバイル, コンテキストアウェア, プラットフォーム, ネットワーク |
Abstract | 新世代のアクセスネットワークは、多種多様でダイナミックに変動し、地域性やプライベート性のあるセンサ情報を、安全に所望のサーバへ伝達し、処理した各情報を複合利用して高度なコンテキストアウェアサービスを提供するものでなければならない。本稿では、個人に関わるセンサ情報を整理した後、環境に配置されたセンサ群とユーザが所有するモバイル端末と新世代アクセスネットワークとが連携する通信アーキテクチャを提案する。モバイル端末を介してセンサとセンサデータベース間に通信経路を設定してセンサ情報を安全に伝送する機能が特徴である。 |
題名 | DTN環境下におけるアマチュアモータースポーツ支援プラットフォームに関する一考察 |
著者 | *山内 正人 (慶應義塾大学 メディアデザイン研究科), 工藤 紀篤 (慶應義塾大学 政策・メディア研究科), 杉浦 一徳 (慶應義塾大学 メディアデザイン研究科), 砂原 秀樹 (慶應義塾大学 メディアデザイン研究科/奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科) |
Page | pp. 935 - 939 |
Keyword | アドホック, センサネットワーク, 支援システム, 情報共有基盤, スポーツ |
Abstract | 本論文ではDTN環境下におけるセンサネットワークサービスプラットフォームの提案を行う。 一般的なセンサネットワークは各目的とする分野に特化されたシステムになっており 目的に応じて新規センサの設置やセンサネットワークの構築が行われている。 我々は様々な分野で適用可能な分散協調型共通センサネットワーク基盤の構築を 試みている。試みでは、安定したネットワーク環境における分散協調型共通センサネットワーク の構築を行ってきた。しかし、分野によってはネットワーク環境の安定していないセンサネットワークも ある。 そこで、ネットワーク環境の安定していないセンサネットワークのテスト環境として、 アマチュアモータースポーツにおける支援システムを構築する。 テスト環境を基に分散協調型共通センサネットワーク基盤の拡張を目指す。 具体的なシステムとして、支援プラットフォームについて述べる。 実レースにおいて基礎的な実験を行った。 実験の結果提案プラットフォームがレースに好影響を与えることがわかった。 また、分散協調型共通センサネットワーク基盤の拡張で必要となる要素も明らかとなった。 |