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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2009)シンポジウム

セッション 4H  無線通信 (UBI)
日時: 2009年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: サルビア
座長: 新井 イスマイル (立命館大学)

4H-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名シンボルを用いた近距離無線ペアデバイス通信に関する研究
著者*田中 裕大, 野田 厚志 (九州大学大学院システム情報科学府), 田頭 茂明 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 北須賀 輝明 (熊本大学大学院自然科学研究科), 北口 貴史, 津村 直樹 (株式会社リコー), 中西 恒夫, 福田 晃 (九州大学大学院システム情報科学研究院)
Pagepp. 871 - 878
Keywordペアデバイス, 近距離無線通信, ペアリング, 暗号化通信, シンボル
AbstractノートPCや携帯電話の多くに無線LANやBluetooth等の近距離用の無線通信機能が搭載されるようになり,このような機能が今後,近くにいるユーザの端末間での近距離通信に盛んに利用されるようになると想定される.しかしながら,現状の近距離通信において,近距離無線通信機能が利用されているとは言い難い.この理由として,すぐ目の前にある端末と通信するにも関わらず,現状のインターネット等のネットワーク技術を用いた通信は,複雑,かつ抽象的で安心できないことをあげることができる.本論文では,近距離無線通信環境のためのより直感的で信頼できるペアデバイス通信を提案する.具体的には,通信するユーザ同士が近くにいることに着目し,物理的な通信シンボルを通信相手に関連づけることによって,その相手と通信できる仕組みを提供する.また,この提案の実装の一つとして,有線LANと無線LANを用いたシステムの設計と実装を行った.

4H-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名近距離無線通信環境における受信信号強度を用いた暗号鍵生成方式
著者*本田 恭敬, 野田 厚志 (九州大学大学院システム情報科学府), 田頭 茂明 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 北須賀 輝明 (熊本大学大学院自然科学研究科), 北口 貴史, 津村 直樹 (リコー), 中西 恒夫, 福田 晃 (九州大学大学院システム情報科学研究院)
Pagepp. 879 - 886
Keyword近距離無線通信, 暗号化通信, 共通鍵暗号, 鍵生成, 受信信号強度
Abstract小型の無線端末の普及に伴って,利用者同士が端末を持ち寄って近距離無線ネットワークを形成し,互いにデータ通信を行う機会が今後ますます多くなることが予想される.このような状況において,安全なデータ通信を実現するためには,通信する端末間で暗号鍵を共有する必要がある.しかし,バックボーンネットワークとの接続を想定していない,その場で形成される近距離無線ネットワークにおいて,暗号鍵を共有することは困難である.本論文では,共通鍵の共有手段として,共通鍵を配送するのではなく,通信する端末同士で同一の共通鍵を生成する方式を提案する.提案方式では,周辺無線LAN機器の受信信号強度から共通鍵を生成し,近距離に存在する端末間で生成された共通鍵が同一になるように試みる.また実験により,提案手法による共通鍵生成の成功率について評価し,さらに提案手法のセキュリティに関する考察を行う.

4H-3 (時間: 9:20 - 9:45)
題名ネットワーク写像モデルによる仮想スマート環境の実現手法の提案
著者*松山 拓矢 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 インターネット工学講座), 横山 輝明 (サイバー大学), 門林 雄基, 山口 英 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 インターネット工学講座)
Pagepp. 887 - 892
Keyword仮想スマート環境, 写像モデル, ユビキタスコンピューティング

4H-4 (時間: 9:45 - 10:10)
題名小型無線デバイスのための CIL 仮想マシン
著者岸野 泰恵 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所), 柳沢 豊 (西日本電信電話株式会社), 田中 聡, 寺田 努, 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科), *須山 敬之 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
Pagepp. 893 - 900
Keyword仮想マシン, センサデバイス, 分散プログラミング, ユビキタスコンピューティング
Abstract本稿では,CIL (Common Intermediate Language)に対応した,小型軽量の仮想マシンであるCilixを提案する.Cilixは,Windows の Visual Studio .NET で作成した実行ファイルを,小型デバイス上でそのまま実行できる.このため,ユーザが自由に開発用のプログラミング言語を選択でき,異なるプラットフォーム(デバイス)上でも開発したソフトウェアを容易に実行できるようになる.開発したCilixは大半のCIL命令が実行でき,ガベージコレクション機能も備えている.さらに,CilixをMSP430マイコン上に実装し,実際に複数の言語で記述したプログラムが実行できることを確認した.