題名 | 通信グループに基づくサービスの制御が可能なNAT越えシステム |
著者 | *鈴木 秀和 (名城大学大学院理工学研究科), 渡邊 晃 (名城大学理工学部) |
Page | pp. 372 - 378 |
Keyword | NAT越え, 通信グループ, 暗号化通信 |
Abstract | 外出先からホームネットワーク内の通信機器に対してアクセスする場合,NAT越え問題を解決する必要がある.筆者らは,外部ノードとホームゲートウェイが連携することによりNAT越え問題を解決するNAT-f(NAT-free protocol)を提案している.しかし従来のNAT-fは,誰でもホームネットワーク内の内部ノードにアクセスできてしまう課題があった.本稿では従来方式に通信グループの概念を導入した新たなNAT越えシステムを提案する.これにより外部ノードからのアクセス制御と,内部ノードが提供するサービスの制御を同時に実現することが可能となる. |
題名 | PrinterSurf:モバイル環境に適した印刷システムの設計と実装 |
著者 | *齊藤 達郎, 齊藤 義仰 (岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科), 峰野 博史 (静岡大学 情報学部), 村山 優子 (岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科) |
Page | pp. 379 - 386 |
Keyword | プリンタ共有, オーバーレイネットワーク, 通信プロトコル, セキュリティ, PrinterSurf |
Abstract | 近年,小型携帯端末の普及により,家や職場などでの日常的な場所で行う作業を,時間と場所を選ばずに行えるようになった.しかし,プリンタは大型なデバイスであるため持ち運びが困難であり,移動先のプリンタを共有する場合も固有のドライバ設定が必要なため利用するのが難しい.そこで本研究では,プリンタを利用する際のドライバのインストールや設定などの煩雑な作業を軽減し,容易な印刷サービスを提供するシステムの開発を行う.本システムにより,いつでも,どこでも,容易にプリンタを用いて印刷することが可能となる.本論文では,先行研究において課題としていた,透過的なネットワークの構築,ユーザビリティの向上,セキュリティ機能について設計と実装を行った.また,実装したシステムの動作実験と評価を行った.動作実験では,オーバーレイネットワークを構築し,異なるセグメント間での印刷が出来ることを確認した.システム評価では,印刷までにかかる時間を評価し,現実的な時間内に印刷が行える事がわかった. |
題名 | 多様な携帯端末で利用可能なIP電話基盤の検討および評価 |
著者 | *堀尾 健一, 野田 政秀, 松井 一樹, 奥山 敏 (富士通研究所) |
Page | pp. 387 - 395 |
Keyword | IP電話, VoIP, SIP, マルチプラットフォーム |
Abstract | 多様な携帯端末から仕様の異なる各種SIPサーバ(IP-PBXなど)に接続し,IP電話の通常呼や内線付加サービスを柔軟かつ効率的に提供するIP電話基盤の検討を行った.さらにWindows Mobile / Symbian OS / Androidの各OSを搭載した携帯端末に本技術を適用し,開発規模や新機能追加開発時の開発効率の調査,実機を用いた音声通話品質調査等を実施し,その有用性を評価した. |
題名 | 分散インデックスアーキテクチャによる情報統合システムの実装と評価 |
著者 | *須賀 啓敏, 寺本 純司, 山室 健, 小谷 尚也, 星野 隆 (日本電信電話株式会社 サイバースペース研究所) |
Page | pp. 396 - 405 |
Keyword | 情報統合, 分散型アーキテクチャ, 高速結合処理 |
Abstract | ここ数年のWebサービスの発展はめざましく,それに伴いインター ネット上で公開されるデータも量・種類ともに膨大なものとなっ ている.一方で「マッシュアップ」等のキーワードに代表される ような,複数の異なるデータを組み合わせて利用することで新し い価値を生み出す,情報サービスの連携がおこなえるようになっ てきている.しかし,既存の情報サービスの連携は,「データリ ソースA の検索結果を元にデータリソースB を用いる」という縦 方向のデータリソースの連結を主な対象としており,「データリ ソースA とデータリソースB をそれぞれ集合ととらえ,結合演算 し情報を発見する」という横方向のデータリソースの結合(RDB に おけるJOIN処理に相当) によるサービスをおこなおうとして も,演算処理量が多くなるためサービス化が困難であった.本報 告では,データリソースの横方向の結合演算を高速に処理するこ とを可能とする,分散インデックスアーキテクチャによる情報統 合システムを提案するとともに,有効性確認のために上記情報統 合システムを実装して評価をおこなった結果を報告する.データ リソース同士の結合演算を,本システムを使用せずに実行した場 合を比較して,最大で7万倍高速化できたことを確認し,本方式に よりデータリソース同士の結合演算による情報統合サービスが実 現可能であることを示した. |
題名 | 内部統制のためのログ管理方式 |
著者 | *友野 敬大, 上原 稔 (東洋大学大学院工学研究科情報システム専攻) |
Page | pp. 406 - 415 |
Keyword | 内部統制, ログ, コスト, フォレンジック, VLSD |
Abstract | 近年、米国企業に留まらず、日本企業の不祥事が公になり、内部統制の必要性は急速に高まっている。中でも、ログ監査は重要で、これが行われていない内部統制システムは脆弱であると言える。既に、日本IBMやサン・マイクロシステムズなど大手企業では、独自の内部統制システムを構築しているケースが多々ある。しかし、システム構築を外注すると、大企業であればあるほど規模も大きくなり、多大なコストが発生することになる。また、ログの保存容量の問題もある。本研究では、低コストでログを効率的かつ半永久的に保存するシステムを提案し、開発する。OSに標準で搭載されている機能と保存用ストレージにVLSDを用いることで、低コストでシステム構築が可能となる。 |