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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2009)シンポジウム

セッション 1D  安心と技術 (SPT)
日時: 2009年7月8日(水) 13:40 - 15:20
部屋: サクラB
座長: 野秋 浩三 (NTTドコモ)

1D-1 (時間: 13:40 - 14:05)
題名安心を与えるコミュニケーション支援のための調査:KJ法を用いた質問紙作成のための予備的調査
著者*西岡 大, 藤原 康宏, 村山 優子 (岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科)
Pagepp. 78 - 84
Keywordコミュニケーション支援, 安心, ブレーンストーミング, KJ法
Abstract本研究は,災害時や医療現場等の,人々が不安を抱えている場面で,安心を与えるコミュニケーション手法の調査を行う.安心は心理学,社会学的側面が強く定量的に評価するのは難しく安心の定義について明確に定まっていない.そのため,先行研究では情報セキュリティ技術に対する安心を質問紙と因子分析を用い調査を行っている.そこで,安心を与えるコミュニケーションの要因を明らかにするために,まず,先行研究の調査で利用された質問紙を利用し調査を行う.先行研究の質問紙は個人で思考した自由記述調査で作成されているため,質問項目が偏る可能性がある.本稿では,発想法であるブレーンストーミングとKJ法を利用し,先行研究で利用された質問項目以外の新しい項目の調査を行った.その結果,ブレーンストーミングの結果56の意見が得られ,56の意見を先行研究の質問紙と比較した結果,17の一致しない項目が得られた.一致しない項目の内容として,具体的な企業の対策や人と人との音声のやり取りがあり,質問項目にこれらの項目を含めた質問紙を再構築し,統計学手法により安心を与えるコミュニケーションの要因を明確にする予定である.

1D-2 (時間: 14:05 - 14:30)
題名危険なwebサイトへのアウェアネスを支援する不快なインタフェースの試作と評価
著者*藤原 康宏, 村上 遥, 金森 友佳, 齊藤 義仰, 村山 優子 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
Pagepp. 85 - 91
Keywordセキュリティ, アウェアネス, 不快, ユーザインタフェース
Abstract本稿では,ユーザが安全でないシステムに遭遇した際に,不快をもたらすことで,直感的にユーザに危険を知らせ,注意を促すことができるインタフェースの試作及びその評価について述べる.今回試作したシステムでは,利用者が閲覧中のweb ページ内に,異なる外部サイトへのリンクや外部サイトから情報取得が行われているコンテンツを検出した場合,その存在を利用者に気付かせるために,不快なインタフェースを実装した.次に,試作したインタフェースにより,実際にユーザにアウェアネスを与えることができるかどうかを,本インタフェースを実装したwebサイト“ヒント付きクイズシステム”を使って評価を行った.評価の結果,実装したインタフェースによって,違和感を与えることができることが示唆された.

1D-3 (時間: 14:30 - 14:55)
題名視線誘導型なりすまし検知方式の検討
著者*高田 愛美, 鈴木 徳一郎 (静岡大学大学院情報学研究科), 山本 匠 (静岡大学創造科学技術大学院, 日本学術振興会特別研究員), 西垣 正勝 (静岡大学創造科学技術大学院, 科学技術振興機構 CREST)
Pagepp. 92 - 97
Keywordなりすまし検知, 視線
Abstract本人認証とは,本来,単なるサービス利用開始時の「不正アクセス検知」として実施されるものではなく,ユーザがサービスを利用している全期間中の「なりすまし検知」として機能するべきものである.認証後も継続的に正規利用者であることを検証する方法としては,キーボード操作における本人性を利用するものなどが提案されているが,認証精度や適用範囲に限界があった.そこで本研究では,ユーザの身体的な挙動ではなく,感情的な挙動を利用したなりすまし検知方式を提案する.本稿では,その一例として,ユーザの興味対象に対する視線の動き(眼球運動)に着目したなりすまし検知に関して議論する.