題名 | グループアクティビティの向上を目指す大学内研究室向けSNSの設計と開発 |
著者 | *土井 渉 (電気通信大学大学院), 鈴木 健二 (電気通信大学) |
Page | pp. 1541 - 1548 |
Keyword | グループウェア, SNS, 情報共有, WEBサービス |
題名 | SNS内の情報を用いた話題提供支援の効果 |
著者 | *吉野 孝 (和歌山大学システム工学部), 村上 豊聡 (和歌山大学大学院システム工学研究科) |
Page | pp. 1549 - 1557 |
Keyword | コミュニケーション支援 , SNS(ソーシャルネットワークサービス), 会話分析, 話題提供 |
Abstract | Webを介したコミュニケーションの場としてソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の利用者が急増している.SNSの特徴として人間関係の構築が挙げられるが,実際には閉じた人間関係の中で利用されていることが多い.そこで,SNSユーザのプロフィール情報を用い,話題を提供する話題提供支援システムComfTalkを開発した.ComfTalkはSNSユーザ同士の会話において,共通の友人,共通の趣味,コミュニティ情報を相手に提示することで,話題を提供する.本システムを用いて異性または同性と会話を行い,有効な話題を提供できるかを検証した.実験の結果,以下のことが分かった.(1) 話題を探索することに時間がかかる媒体は話題提供としては不適切であり,相手の興味を端的に表すものが必要である.(2) コミュニティ内の話題であるトピック情報は,話題として実際に取り上げられることはあまりなかった.トピック情報は内容が過度に詳細のため,リアルタイムでの話題としての利用は難しいと考えられる.(3) 趣味やコミュニティにおいて,まったく共通点のないユーザが会話する場合がある.その場合,話題提供ができないため沈黙時間が増加した. |
題名 | ソーシャルグラフの連結による複数SNS情報の統合利用の提案 |
著者 | *横山 輝明 (サイバー大学 IT総合学部), 山口 英 (奈良先端科学技術大学院大学) |
Page | pp. 1558 - 1564 |
Keyword | ソーシャルネットワーク, ソーシャルグラフ, コンテクストアウェアネス, SNS |
Abstract | ユビキタス時代を迎えて、より人間指向のサービスを実現するために人々の関心事の取り扱いが求められている。こうした関心事を表す情報を得るために、我々はSNS (Social Network Service)と呼ばれるコミュニケーションサービスに注目した。 SNSが保持する情報からは、人間と関心事のつながりを表すソーシャルグラフというグラフ構造を得ることができる。 我々の先行研究においても、このSNS内の情報を外部から利用することを議論してきた。現在では、大小のさまざまなSNSが登場し、それぞれが特化した関心事を取り扱っているしかし、これらのSNSは独立したサービスであるため、ソーシャルグラフのつながりは各SNS内部に限定されている。 本論文では、それぞれのSNS内に格納されているソーシャルグラフをSNSを越えて統合して利用する方法について考察と提案を行う。 提案手法によって、SNSをコミュニケーションの場のみでなく、それぞれ特化した関心事を保持する人間指向のデータ源として利用することを図る。 提案手法が可能にする人間指向のアプリケーション例として、サンプルの小規模SNSを構築して、大規模SNSの代表事例であるmixiとの連結実験を行う。 この実験で、異なる関心事間の相関関係を利用したアプリケーション事例についても考察する。 |
題名 | コールセンター連携電子自治体システムの提案 |
著者 | *村田 嘉利 (岩手県立大学), 佐藤 佳久 (岩手銀行), 高山 毅, 佐藤 永欣 (岩手県立大学) |
Page | pp. 1565 - 1571 |
Keyword | 電子自治体, Webコラボレーション, コールセンター |
Abstract | 総務省は, 電子政府推進計画と題し, 2010年度までに国に対する申請・届出等手続のオンライン利用率を50%以上とすることを目標に掲げている. しかし, 既存の電子政府システムや電子自治体システムは, 開発コストがかかっている割には利用されていないのが現実である. 多くの地方自治体が導入するためには, 経済的かつ利用しやすい電子自治体システムの研究開発が急務である. 利用されない理由の一つとして、電子自治体システムの操作が分からないということや、申請内容が複雑でどのようにして良いか分からないという事があげられる。また、申請しても記入ミスした場合には、再度窓口に行って申請する必要がある。WWWのみでこれらの課題を解決しようとすると、記入ミスを減らすためには条件分岐を細かく分ける、詳細な説明書を用意する、等が必要となる。その一方で、これらの事項を実施すると利用し難くなるばかりでなく、開発量の増加とそれに伴う開発費の増加につながる。 窓口で申請をする場合には、市役所職員に申請書類や記入箇所をその場で確認できる。時には、職員と相談しながらで申請資料を作ることもある。この形態は非常に利用性に優れるだけでなく、記入ミスも非常に少ない。 本論文では, コールセンターシステムとWebシステムを組み合わせることにより, 窓口に当たる部分をオペレータが担当し、Webコラボレーション技術を用いて相談しながら申請できるシステムを提案する。この形態にすることによりコンテンツ量は数分の一に減少し、経済的にも優れた電子自治体システムとなる. 本論文は, 以下のように構成する。 まず, 第2章では現在の電子自治体システムについて概要と問題点について述べる。主な課題としては、認知度の問題もあるが、利用しづらい点、開発コストの問題が大きい。続いて、第3章において先行研究であるWebコラボレーション技術およびコールセンターとWebシステムとの連携システムについて紹介する。また、それらの技術を電子自治体システムへ適用する場合の問題点について言及する。大きな課題としては、電話という音声回線とWWWの回線はそれぞれ独立であることから以下にこの2つの回線を同一エンドツーエンド間に確立するかという問題がある。また、コンテンツ制作のようなWebコラボレーションと異なり、申請者とそのアシストをする人というアクセス権レベルが異なる人の間のコラボレーションをどのように実現するかという問題がある。 第4章では, 提案システムについて述べる。具体的には、本システムの設計コンセプト、開発環境、システム構成などについて述べる。今回は3章で述べる課題に対して、ログイン時にこれからかける電話の番号を入力することで解決を図った。また、Webコラボレーションのアクセス権限に関しては、オペレータは編集用のテンポラリーなデータベースしかアクセス出来ないようにし、申請者はテンポラリーデータベースと本登録データベースの両方にアクセス可能とする方法を採用した。 第5章において、花巻市役所の職員に対してでもストレーションをアンケートを行った結果を報告する。アンケートを行った結果、非常に好意的な評価を頂いた。 最後に第6章で結論と今後の展望について述べる |