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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2007)シンポジウム

セッション 2F  屋外環境と異文化コミュニケーション(GN)
日時: 2007年7月4日(水) 15:00 - 16:40
部屋: 展望サロンA
座長: 宗森 純 (和歌山大学)

2F-1 (時間: 15:00 - 15:25)
題名病院受付における多言語間コミュニケーション支援システムM3の開発
著者*宮部 真衣 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部デザイン情報学科/情報通信研究機構), 西村 竜一 (和歌山大学システム工学部デザイン情報学科)
Pagepp. 355 - 363
Keyword多言語間コミュニケーション, 用例対訳, 病院受付
Abstract多言語コミュニケーションを円滑に行うためには,言語の違いを克服しなければならない.特に医療分野では,高い翻訳精度が要求されており,機械翻訳などの技術による支援は難しい.そこで本稿では,用例対訳を用いた多言語コミュニケーション支援システムを開発し,京都市立病院において試用を行った.また,試用結果に基づき,問題解決フローチャート機能を開発し,帰結誘導実験を行った.実験の結果,13項目のフローチャートの場合,開発した機能を用いて約11秒で帰結まで誘導できた.また,フローチャートは全体の把握が容易であるが,迷いやすく感じる被験者が多く,1つずつ質問を行う逐次質問形式との併用により効果が上がると考えられる.

2F-2 (時間: 15:25 - 15:50)
題名外国人旅行者向け画像を用いた疑問解決支援システム UJIN
著者*吉野 孝 (和歌山大学システム工学部/情報通信研究機構), 坂西 裕次郎 (和歌山大学システム工学部), 重信 智宏 (情報通信研究機構)
Pagepp. 364 - 370
Keyword異文化間コミュニケーション, 観光支援, 機械翻訳
Abstract近年,訪日外国人旅行者数の増加および旅行先の多様化に伴い,地方まで積極的に足を伸ばす外国人旅行者の割合が増加している.しかし,外国人に対応した観光案内所の数が地方には少なく,十分なガイドを提供出来ないといった問題がある.そこで,外国人旅行者への観光支援の一つとして,観光中に短時間かつ適切に質問が出来るように,携帯電話からの画像添付メールを質問の手段とし,地域住民によりその画像解釈の提供を行うシステムUJIN を開発した.本システムでは,日本人の回答記入のために機械翻訳を利用することで,母国語を使って回答を作成できる.本システムでは,写真の利用に加えて,あらかじめ準備された質問リストを用いることにより,適切な質問と回答ができることを目指している.本論文では,システム開発および外国人,日本人によるシステムの評価を行い,写真を介した疑問解決支援システムUJIN の効果と異なる言語利用者間における利用の可能性を示す.

2F-3 (時間: 15:50 - 16:15)
題名外国人旅行者向け観光地情報収集システム iTravelE の開発
著者*長野 優一朗, 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 371 - 377
Keyword外国人旅行者支援, 機械翻訳, GoogleEarth
Abstract日本を訪れる外国人旅行者の数は年々増加している. また,インターネットの普及に伴い,訪日前にインターネットを利用して訪問地の情報収集を行っている旅行者も増えてきているが, 訪日外国人旅行者向けのWebサイトに掲載されている情報は僅かであり,訪日前に十分な情報収集が行えるほど環境が整備されているとは言えない. そこで,訪日前の外国人旅行者の情報収集活動を支援するために, 機械翻訳とGoogleEarthを用いた外国人旅行者向け観光地情報収集システムiTravelEの構築を行った. 本稿は,iTravelEと異文化間チャットツールを用いた試用実験の結果およびGoogleEarthの共有機能による効果について検討を行った. 実験の結果,システムを利用することで,質問の回答に対するユーザの満足度がシステムを利用しない場合よりも高くなることが分かった.