題名 | 45nm プロセス FPGA 上の Physical Unclonable Function の特性評価 |
著者 | *堀 洋平, 片下 敏宏, 姜 玄浩, 佐藤 証 (産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター) |
Page | pp. 1928 - 1933 |
Keyword | PUF, SASEBO, FPGA |
Abstract | 45nm プロセスで製造されたSpartan-6 FPGA上のPhysical Unclonable Function (PUF) の特性評価を行った.PUFは半導体プロセスのばらつきを利用してデバイス固有のIDを生成する回路であり,複製が極めて困難であるため,模倣半導体製品が増加する市場において真贋判定に応用できると期待されている.プロセスの微細化に伴いばらつきを抑えようとする研究が盛んに行われている中,先端プロセスにおけるPUFの有効性を検証することが重要である.本研究では,SASEBO-Wを用いて20個のSpartan-6上に64 段のArbiter PUFを実装し,デバイス内の出力の再現性やデバイス間の出力のユニーク性等を評価した.チップ内における再現性や非衝突性は先行研究を上回る高い性能を示す一方で,チップ間のユニーク性はわずかに低下し,先端プロセスにおけるPUFの構造や実装の改善の必要性を示唆する結果となった. |
題名 | 電力解析攻撃に対するブラックボックス評価手法の検討 |
著者 | *岸本 耕平, 河村 大輔, 岩下 明暁, 水野 善之 (東海理化 技術開発センター), 古原 和邦 (産業技術総合研究所 セキュアシステム研究部門) |
Page | pp. 1934 - 1946 |
Keyword | サイドチャネル, CPA, AES, 実装安全性, 暗号モジュール |
Abstract | CPA(Correlation Power Analysis)をはじめとする電力解析攻撃が組込み機器にとって脅威となっており,その耐性を正確に把握する必要性が生じてきている.強力な電力解析攻撃は暗号回路やアルゴリズムの実装情報を利用あるいは推測して構成されるが,調達者側ではそれらの情報を入手できない場合も多く,また,攻撃者と異なりそれらを不正に入手することもできない.そこで本稿では,ブラックボックス評価における評価範囲と,その具体的な評価手法を検討し,また,秘密鍵情報を評価に用いることにより妥当な計算量で脆弱性の存在を確認できることを示す. |
題名 | PUF Evaluation against Linear Programming Model on SASEBO-GII |
著者 | *Hyunho Kang, Yohei Hori, Toshihiro Katashita (産業技術総合研究所 セキュアシステム研究部門), Akashi Satoh (産業技術総合研究所 ナノエレクトロニクス研究部門) |
Page | pp. 1947 - 1950 |
Keyword | Physical Unclonable Function (PUF), Modeling attack, Linear Programming, Logistic regression, SASEBO-GII |
Abstract | Physical unclonable functions (PUFs) have outstanding unique and non-reproducible properties due to the inter-chip variations. However, their low tolerance, particularly of a linear delay based PUFs, against the machine learning or linear programming detracts from the innovativeness. In this paper we focus on an efficient PUF evaluation method by using linear programming and logistic regression in the case of the CRPs with low entropy. |
題名 | OpenXMLファイルへの追記可能署名方式の提案 |
著者 | *鬼頭 大介, 羽根 慎吾 ((株)日立製作所 横浜研究所), 伊藤 順子 ((株)日立製作所 社会イノベーション・プロジェクト本部 ソリューション推進本部) |
Page | pp. 1951 - 1957 |
Keyword | 電子署名, OpenXML |
Abstract | 本研究では,OpenXMLフォーマットのファイル(OpenXMLファイル)を対象として,文書になされた署名を無効化せずに,文書に追記および署名を行える追記可能署名方式を提案する.OpenXMLフォーマットは,Microsoft® Office 2007など様々なアプリケーションで利用されている.提案方式では,最初の署名作成時にブランクのファイルを作成し,それを署名対象のOpenXMLファイルに埋込んで利用することで,以降の追記および署名を可能にする.また,提案方式による追記や署名の処理を実装し,追記および署名された文書が,Microsoft® Office 2007で正しく認識できるかの検証を行う.最後に,上記提案方式をベースとするサーバ型の追記可能署名方式について示す.追記や署名の処理は,中央の署名サーバが集約して行うことで,複数人がOpenXMLファイルへ追記や署名を行うのを容易にする. |
題名 | 超楕円曲線上のペアリング暗号のGPU実装に関する一考察 |
著者 | *石井 将大, 猪俣 敦夫, 藤川 和利 (奈良先端科学技術大学院大学) |
Page | pp. 1958 - 1966 |
Keyword | 楕円曲線暗号, ペアリング, GPGPU |
Abstract | 本稿では超楕円曲線上のペアリングについてGPUを用いたペアリングアルゴリズムの並列化の考察と実装実験を行った.ペアリング暗号はIDベース暗号や,ブロードキャスト暗号の応用を持ち,楕円曲線上のペアリングは効率的な実装も行われ活発に研究されてきた.一般的にペアリングに係る演算は,曲線上の演算に比べ複雑で,代数曲線として種数の高いものを選ぶ程計算コストは高くなる.又,近年GPUを汎用演算に用いるGPGPU技術が発達し,暗号,暗号解読の分野でもGPUを用いた研究が盛んである.本稿では,並列処理によりペアリングの高速化がどの程度得られるのか,その並列化のアプローチの考察と,実験としてGPUを用いた実装を行い結果を述べる. |