題名 | BGPを用いて運用されるISP/DCネットワークのOpenFlowによる実現と実装 |
著者 | *鈴木 一哉, 伝宝 浩史 (日本電気株式会社) |
Page | pp. 1810 - 1814 |
Keyword | BGP, OpenFlow, インターネット, ネットワークアーキテクチャ |
Abstract | ISP やデータセンターは、顧客のトラフィックを The Internet へと流すために、 BGP を用いた経路制御を行なっている。しかし、BGP により交換されている経路数 は、年々増加を続けており、2012 年 3 月の段階で 40 万経路を超えたとの報告もある。 これらの大量の経路情報は、各ルータの処理負荷に影響を与えており、特に故障発生時 の経路切替に長時間を要する原因となっている。そこで本論文では、ISP/DC ネット ワークと The Internet との接続に用いられるリンクの故障時の経路切替を対象とし、 経路切替時間短縮への妨げとなる BGP 仕様上の課題について検討を行う。これらの 課題を解決するためのネットワークアーキテクチャの提案する。さらに、OpenFlow を用いた提案アーキテクチャの実装および評価結果の報告を行う。 |
題名 | 大規模データセンタ向け運用管理ソフトウェアにおける情報取得方式の決定手法 |
著者 | *森 宣仁, 原 純一, 坂下 幸徳 ((株)日立製作所 横浜研究所) |
Page | pp. 1815 - 1821 |
Keyword | 運用管理 |
Abstract | 近年,コストの低減を目的としたデータセンタ集約の進展に伴ってデータセンタ内のストレージ,サーバ,アプリケーションといったリソースの数が増大,データセンタが大規模化している.一方で,管理ソフトウェアがこれらの各種リソースを関連付けて管理し,性能・コストを最適化する技術が登場している.大規模データセンタにおいてこのようにリソースを関連付けて管理する場合,リソースからの情報取得時間が増大してしまい実運用に耐えないため,情報取得時間を短縮する各種方式が研究されてきた.しかし,これらの方式は時間を短縮できる反面,リソースに負荷を与える,管理ソフトウェアに負荷を与えるといった側面があり,どの方式を用いればよいかを一概に決定することはできなかった. そこで本論文では,方式選択にあたって考慮すべき要件と各方式を特徴付けるパラメータの関係性を明確化することで,管理対象に応じて,適切な方式及びそのパラメータを決定する手法を提案する.この手法により,大規模データセンタ向け管理ソフトウェアにおける情報取得の設計・設定を体系的に実施することが可能となった. |
題名 | リソース需要予測の失敗を前提とするクラウド運用管理システム |
著者 | *上杉 忠興 (株式会社日立製作所横浜研究所), Yuri Glickman, Peter Deussen, Andrey Baboshin, Max Tritschler, Hoa Dung Ha Duong (Fraunhofer Institute FOKUS) |
Page | pp. 1822 - 1829 |
Keyword | クラウド, 仮想化, 需要予測, 最適化, 共有/占有 |
題名 | データ単位のストレージ階層記憶管理手法に関するスケーラビリティ向上方式検討 |
著者 | *長尾 尚, 牧 晋広 (日立製作所 横浜研究所), 宮地 大輝, 淺野 正靖 (日立製作所 ITプラットフォーム事業本部) |
Page | pp. 1830 - 1837 |
Keyword | 運用管理, ストレージ, 階層記憶, メインフレーム |
Abstract | コストをかけずに,爆発的に増加するデータをアクセス特性や入出力性能の要件に基づき格納するためには,価格や入出力性能の異なる記憶メディアを使い分ける必要がある.このような背景から,データのアクセス頻度に基づき,当該データを適切な入出力性能の記憶メディアに動的に移動する階層仮想化機能を備えたストレージが注目されている.しかし,階層仮想化機能を備えたストレージでは,データの移動をデータのアクセス頻度のみに基づいて行う.このため,設定者の指定したデータに関しては,データを格納するページに対するページ移動を抑止する手法が提案されている.しかし,この手法では,ストレージに格納されているデータが膨大なため,ストレージに対する制御指示を完了するまでに長い時間を要する.このため,制御対象数が増加しても,設定者が期待する時間内に,ストレージに対する制御指示を完了できるスケーラビリティの確保が提案手法の課題となる.そこで,本論文では,サーバとストレージの通信に要する時間が制御対象数に比例することに着目し,制御対象数が増加しても,通信回数および通信量の増加を抑制できる方式を提案する.また,机上評価により,提案方式によって,制御対象数が5000以下の場合,目的とするスケーラビリティを達成できる見込みを得たことを示す. |
題名 | ユースケースとITリソース間の関連情報に着目したシステム構成情報の収集方式 |
著者 | *河野 泰隆, 坂下 幸徳 (日立製作所 横浜研究所) |
Page | pp. 1838 - 1846 |
Keyword | 運用管理, スケーラビリティ |
Abstract | 近年,データ量の増加や仮想化技術の普及を背景として,データセンタの大規模化,複雑化が進んでいる.大規模で複雑なデータセンタを効率よく管理するためにはデータセンタ全体を一元管理しなければならない.このため,例えばデータセンタ全体の構成や容量,性能などを俯瞰するレポート表示のような機能を提供することが運用管理ソフトに求められている.しかし従来の運用管理ソフトは,当該レポート表示に必要となるITリソースの情報を収集する際に,運用管理のユースケースやITリソース間の関連を考慮せず,管理対象機器ごとに逐次的に情報収集していた.このため,データセンタ内の管理対象機器の情報を全て収集した後でなければ,データセンタ全体を俯瞰するレポートを提供することができないという課題があった.そこで本研究では,ユースケースとITリソース間の関連情報に着目した運用管理ソフトの情報収集方式を提案する.本方式ではユースケースとITリソース間の関連情報に基づいて情報収集の順序と詳細度,および収集した情報を格納するデータモデル,を決定する.これにより,ストレージを100台,保有するような大規模環境において,データセンタ全体を俯瞰するレポート表示にかかる時間を従来方式と比べて99%短縮し,大規模データセンタの運用に耐えうる構成情報の収集方式を確立した. |