題名 | スマートフォン搭載センサを使用した二輪車車両挙動把握システムの提案 |
著者 | *神村 吏 (静岡大学 情報学部), 木谷 友哉 (静岡大学 若手グローバル研究リーダー育成拠点), 渡辺 尚 (静岡大学創造科学技術大学院) |
Page | pp. 1352 - 1360 |
Keyword | ITS, スマートフォン, センシング, 車両通信, 安全運転支援 |
Abstract | 二輪車の挙動は,渋滞時にすり抜け運転が可能であったり,操作として車体を傾 けて曲がったりと,四輪車の挙動とは異なる点が多い.そのため,二輪車向けの安全運 転支援を行うには,サービスではそれらの挙動を考慮することが望まれる.二輪車の 車両挙動を把握するためには,動作を検知するセンサが必要となる.近年普及の兆し を見せているスマートフォンには,GPS,3 軸加速度センサ,ジャイロセンサが内蔵 されており,それを利用することで,センサの導入コストを下げることができる.ま た,スマートフォンはアプリケーションの提供プラットフォームとして利用可能であ る.本研究では,スマートフォンを使用した二輪車の車両挙動把握システムを提案す る.挙動把握のために取得したセンシングデータには非常に多くのノイズがある.本 稿では,このノイズ低減手法について検討した.ノイズを除去する方策として,ロー パスフィルタのFIR とIIR を使用し,このパラメータの検討を行った.結果として, 二輪車の操作挙動の周波数は1Hz 以下であること,50Hz でサンプリングしたデータ に対して,FIR もIIR ともに許容範囲の遅延でノイズを除去できることを示した. |
題名 | スマートフォンを用いた車線推定手法 |
著者 | *牧野 友哉, 伊藤 嘉博 (公立はこだて未来大学院 システム情報科学研究科), 中村 嘉隆, 高橋 修, 白石 陽 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部) |
Page | pp. 1361 - 1374 |
Keyword | スマートフォン, プローブ情報システム, モバイルセンシング, 車線推定システム, 特徴量抽出 |
Abstract | 近年,携帯端末の中でも多種のセンサを内蔵したスマートフォンの普及が進んでいる.そして,そのような携帯端末を利用して低コストかつ広域にわたるセンサデータを収集する参加型センシングが注目されている.一方,道路交通における安全化・効率化システムの中でもプローブ情報システムが注目されており,現在VICS(Vehicle Information and Communication System)などのシステムが国内で導入されている.しかし,既存の道路交通システムでは路上ビーコンや通信基地局の設置,また,それを利用する専用カーナビの導入が必要であり,システムの導入コストの低減や普及率の向上が課題となる.そこで,本稿ではスマートフォンを利用した参加型センシングによる走行情報の収集と,走行車線の推定への活用法を提案する.車線情報は交通の安全化・効率化システムにおいて実用可能な情報であり,その推定技術は現在盛んに研究が行われている.提案した車線推定システムを設計し,提案システムの有効性について検証する. |
題名 | 車載ステレオカメラのオフロード環境への適用 |
著者 | *日永田 佑介, 板東 幹雄, 川股 幸博 (日立製作所 日立研究所) |
Page | pp. 1375 - 1381 |
Keyword | ステレオカメラ, ITS, SGM, RANSAC |
Abstract | 安全性の向上は,自動車分野が抱える重要な課題の1つだ.交通事故における死亡者数は,近年は減少傾向にあるが,事故の発生件数やそれによる負傷者数は増加傾向にある.事故防止や被害軽減を目的として,車載ステレオカメラは外界認識システムで採用される重要なセンサの一つである.しかし,現在実用化されている車載ステレオカメラシステムはオンロード(舗装路)での運用を想定している.そのため,オフロード環境下では既存の車載ステレオカメラシステムが動作しない,あるいは一部機能を利用できない等の問題があった.本稿では実際にステレオカメラを用いてオフロード環境を計測し,ステレオカメラをオフロード環境に適用する際に発生する問題点を挙げた.また,それらの問題にいくつかの対策を実施し,その効果について検討し,展望を述べた. |
題名 | オフロード環境下における車両速度推定手法の検討 |
著者 | *板東 幹雄, 川股 幸博, 青木 利幸, 日永田 佑介 (株式会社 日立製作所 日立研究所) |
Page | pp. 1382 - 1386 |
Keyword | 位置推定, デッドレコニング, 速度推定, Visual Odometry, カメラ |
Abstract | 近年,自律化を目指したロボットや車両の研究開発が急速に進みだしており,これらの技術が実用化され,交通や産業を効率化することへの期待が高まっている.このような自律的に動く車両は目的地や障害物などを示す地図を持ち,常に車両の位置姿勢を 推定しながら動く.このような自律走行車両の課題はGPS やランドマークが観測できないような場合であり,このような条件下ではデッドレコニングのロバスト化が不可欠である.本研究ではデッドレコニングのロバスト性を向上させるために,特に車速推 定について考察した.車速は車輪速センサで推定することが多いが,オフロードでは滑りなどの影響もあり,十分な精度が出せない場合が有る.そのような場合に,非接触で車速が計測できる方法の一つとしてオプティカルフローを用いたVisual Odometryの基礎検討を行った.その結果,オフロードにおいてもオプティカルフローの算出が可能であり,オプティカルフローにより算出されたヒストグラムの単峰性が守られている条件の下では,ピーク値を検出するだけでも十分精度の高いVisual Odometryが可能であることが判った. |
題名 | 地図データを利用した燃料消費予測手法の大型作業車両への適用 |
著者 | *川股 幸博, 板東 幹雄 ((株)日立製作所日立研究所) |
Page | pp. 1387 - 1393 |
Keyword | ITS, 地図, 燃費, GPS |