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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2012)シンポジウム

セッション 4F  マルチメディアシステム2
日時: 2012年7月5日(木) 8:15 - 9:55
部屋: 黒百合の2
座長: 稲村 浩 (NTTドコモ)

4F-1 (時間: 8:15 - 8:40)
題名ネットワークのサービス品質に対する対話型アプリケーションの要求条件の評価
著者*小澤 友也, 菊池 浩明 (東海大学大学院 情報通信学研究科 情報通信学専攻)
Pagepp. 1034 - 1039
KeywordQoS制御, 放送プロトコル, ライブストリーミング, インターネット
Abstract遅延やパケットロスが発生するネットワーク上で,映像を送信する機能を有する3 種類のアプリケーションを実行し,ネットワークの品質が与える影響を調査,評価す る.実験では,ネットワークシミュレータによって意図的に遅延やパケットロスを発 生,調整したネットワーク上でアプリケーションを実行する.これらのパラメータとア プリケーションの実行結果から,状況によって重要なパラメータが変わることを示す.

4F-2 (時間: 8:40 - 9:05)
題名空間統計処理のためのGeohashを用いたデータベースシステムの提案と評価
著者*小川 輝樹, 伊藤 嘉博 (公立はこだて未来大学大学院), 中村 嘉隆, 高橋 修, 白石 陽 (公立はこだて未来大学)
Pagepp. 1040 - 1049
Keywordデータベースシステム, Geohash, 位置情報, データベース, 空間統計
Abstract近年,スマートフォンなど多くのセンサを搭載したデバイスを持たせた自動車や自転車,人間などの移動体でセンシングを行う技術としてモバイルセンシングが注目されている.これらの移動体はモバイルセンサと呼ばれ,モバイルセンサからセンサデータを収集し,格納することで固定センサと補完的に利用することが期待されている.その応用として,モバイルセンサ,すなわちユーザの一日の行動履歴や動作パターンをもとにした統計処理や統計処理に多次元の要素を追加する空間統計などがある.しかし,統計処理や空間統計において,モバイルセンサから蓄積されるセンサデータが膨大な量になることが原因で問い合わせの処理時間が増大するという問題がある.本稿では,問い合わせ処理速度向上のために,階層的な空間データ構造であるgeohashを用いたデータベースシステム及び空間統計データ生成・管理手法を提案する.また,そのシステムを設計し,提案システムの有用性について検討する.

4F-3 (時間: 9:05 - 9:30)
題名コンテキストアウェアシステムの実装をテストするフレームワークSmartTESTの提案
著者*水本 旭洋 (奈良先端科学技術大学院大学), 柴田 直樹 (滋賀大学,奈良先端科学技術大学院大学), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学), Khaled El-Fakih (American University of Sharjah)
Pagepp. 1050 - 1059
Keywordコンテキストアウェアシステム, テスト, フレームワーク, スマートスペース
Abstract本稿では,スマートスペースやスマートホームなどに実装されているコンテキストアウェアシステムをテストするフレームワークSmartTEST を提案する.SmartTESTは,テスト対象となるシステム(センサ・デバイス群,ネットワークソフトウェア),システムが設置される環境(対象空間に関する情報,ユーザの行動)と要求仕様(システムが満たすべき性質の集合)が与えられた時に,システムが要求仕様を満たすかを効率よくテストする方法を提供する.要求仕様は性質の集合として定義し,各性質は事前条件と事後条件の組で構成する.各性質のテストは,事前条件を満たすコンテキストにシステムおよび環境を設定した後,システムおよび環境が事後条件を満たすコンテキストに遷移するかを観測することで行う.また,実環境上でコンテキストアウェアシステムをテストするためには,指定したコンテキストの設定に多大な時間的,費用的ななコストがかかる.SmartTEST は,シミュレータを用いて指定したコンテキストに遷移させるデバイスの制御手順と必要なコストを求め,要求仕様の全ての性質を,最小コストでテストするテスト系列の導出を行う.提案手法を,典型的なスマートスペース(3 種類の性質を持つ要求仕様)に対して適用した結果,最小コストのテスト系列を導出できることが確認できた.