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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2012)シンポジウム

セッション 3D  マルチメディアシステム1
日時: 2012年7月4日(水) 17:20 - 19:25
部屋: 剣梅鉢の1
座長: 白石 陽 (はこだて未来大学)

3D-1 (時間: 17:20 - 17:45)
題名On a Traffic Reduction for Multi-view Live Streaming with Multiple Users
著者*Takuya Fujihashi, Ziyuan Pan, Takashi Watanabe (Graduate School of Informatics, Shizuoka University)
Pagepp. 684 - 696
KeywordMulti-view Video, Multi-user, Traffic Reduction, Live-streaming, Multicast
AbstractMulti-view video consists of multiple video sequences captured simultaneously from different angles by multiple closely spaced cameras. Transmission of multi-view video requires more bandwidth than conventional multimedia. To reduce the bandwidth, several protocols have been proposed for single user. This paper proposes a multi-view video streaming for multiple users. The overlapped frames that are required by multiple users are transmitted by multicast. Simulation results show that it decreases the transmission bit-rate as compared with conventinal methods.

3D-2 (時間: 17:45 - 18:10)
題名分割放送型配信システムTeleCaSにおける逐次再生の実現と評価
著者*木村 明寛, 後藤 佑介, 谷口 秀夫 (岡山大学 大学院自然科学研究科)
Pagepp. 697 - 704
Keyword分割放送型配信, 逐次再生, 待ち時間, システム評価
Abstract動画や音声といった連続メディアデータの放送型配信は,オンデマンド型配信に比べて配信に使用する帯域幅とサーバの負荷を抑制できるが,データの受信要求から再生開始までに発生する待ち時間が増加する.この待ち時間を短縮するため,データを複数の部分に分割し,複数のチャネルにスケジューリングして配信する分割放送型配信の手法が多数提案されてきた.我々のグループは,これらのスケジューリング手法を評価する分割放送型配信システムTeleCaS (Telecommunication and BroadCasting System)を実現し,スケジューリング手法の有用性を評価してきた.しかし,TeleCaS は,データの最初から最後までをすべて受信しないと再生開始できないため,待ち時間が長くなる問題があった.そこで,本稿では,データ受信時に発生する待ち時間を短縮するため,再生に必要な一定量のデータを受信すると再生を開始できる逐次再生をTeleCaS に実現する方法を述べ,評価結果を報告する.

3D-3 (時間: 18:10 - 18:35)
題名オーバー50Gbit/s PCクラスタ型ストリームサーバの構成法
著者*君山 博之, 小倉 毅, 丸山 充 (NTT未来ねっと研究所)
Pagepp. 705 - 714
Keyword映像サーバ, PCクラスタ, 並列分散処理
Abstract近年,制作会社間で映像制作中の映像データファイルを受け渡しする機会が増えている.特に,CGなど制作技術の急速な進歩により制作工程毎の分業が加速しており,各工程が完了すると出来上がった映像データを次の工程の担当会社へ送ることが日常的に行われるようになった.映像データの受け渡しにはネットワークと高速ファイルサーバを利用するケースも増えつつある.しかし,1秒あたりのデータ量が1ギガビットを超える非圧縮ハイビジョンや10ギガビットを超える非圧縮4K映像素材データを扱うには,これらのサーバは十分な性能を持っていると言えない. そこで,我々はこのような高精細映像データを複数拠点に送ることのできるシステムの実現を目指し,複数のPCを使った超高速サーバシステムの構成法について検討を行ってきた.複数のPCを高速ネットワークで接続したクラスタ型映像サーバを提案し,16台のPC,8台の汎用ディスクアレー,20Gbit/sのInfiniBandを使用して,最大24Gbit/s(非圧縮ハイビジョン16本相当)の配信性能を持つ映像ストリームサーバを実現したが,さらなる性能向上要求に応えるため性能のネックとなっているInfiniBand上の通信方式を新たに提案,実装を行った.その結果,24台のPC,12台のディスクアレーを用いて世界で初めてとなる非圧縮ハイビジョンを36本同時配信可能な54Gbit/sの配信性能のストリームサーバシステムを実現した. 本論文では,このシステムのソフトウエアおよびハードウエアの実装法およびInfiniBand上の通信方式について説明するとともに,実機を使った性能評価結果について報告する.

3D-4 (時間: 18:35 - 19:00)
題名利用者と環境へ配慮したマルチエージェントシステムの実現
著者*高橋 晶子, 安部 充 (仙台高等専門学校), 木下 哲男 (東北大学電気通信研究所)
Pagepp. 715 - 723
Keywordエージェント, 環境指向, 利用者指向, 余裕度
Abstractユビキタス情報環境の進展により,我々の生活はより高い利便性を持つに至った.また,地球温暖化の進行が世界的な関心事となる中,CO2削減につながる環境に配慮した省電力型のネットワークシステムが求められている. そこで,本稿では環境に配慮し,かつ利用者へ提供するQoSを考慮したサービスを実現することで,利用者の手を煩わせずに高度なサービス提供が可能な,環境指向かつ利用者指向のネットワークサービスを実現するための手法を検討する.

3D-5 (時間: 19:00 - 19:25)
題名簡易脳波計による学習状態の思考比較分析
著者*坂本 佑太 (湘南工科大学 大学院 工学研究科 博士前期課程 電気情報工学専攻), 吉田 幸二 (湘南工科大学 工学部 情報工学科), 宮地 功 (岡山理科大学 総合情報学部 情報科学科)
Pagepp. 724 - 729
Keyword遠隔教育, 脳波, 簡易脳波計, 学習状態, フィードバック
Abstract近年,脳科学研究の発達と情報機器の微細化・高精度化技術の発展により,安価かつ低侵襲性で脳波を測定できる簡易脳波計が注目されるようになってきた.簡易脳波計の利点は装着が簡単で装着者の行動を制限しないため,日常的な使用が可能なことである.そこで,我々は脳波情報を教育に取り入れたニューロフィードバック学習を検討した.本論文では脳波情報を遠隔教育に取り入れる有用性や簡易脳波計の特性について論じ,学生の学習行為中の思考を簡易脳波計で判別可能であるかを実験により比較分析した.