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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2012)シンポジウム

セッション 2G  車車間通信
日時: 2012年7月4日(水) 15:00 - 17:05
部屋: 黒百合の1
座長: 木谷 友哉 (静岡大学)

2G-1 (時間: 15:00 - 15:25)
題名圧縮センシング技術を活用した車車間ローカルネットワークにおける画像分散配置
著者*高梨 昌樹, 牧戸 知史, 杉浦 慎哉, 佐々木 健吾, 鈴木 徳祥 ((株)豊田中央研究所)
Pagepp. 503 - 509
Keyword圧縮センシング, 車車間通信, ローカルネットワーク, 分散配置, 情報圧縮
Abstract交差点周辺のようなローカルなエリアにおいて,路側機や車のようなノードが保持するストレージを用いて,情報を留めるための分散配置を行う.その中で,我々は低速な無線通信環境を想定し,複数のノードから情報を断片的に収集して,受信ノードで情報を構成することを検討している.しかし,このような配置を行う場合,情報取得時に発生する通信エラーや,異なるノード間で情報が重複することにより,受信ノードにおいて情報が欠落するという課題がある.我々は保持する情報を圧縮が可能な画像情報を考慮し,このような分散配置において,圧縮センシングの枠組みにおいて用いられるランダム圧縮マトリクスを用いることを提案する.本稿では,その概要について述べ,計算機シミュレーションによりその有効性を示す.

2G-2 (時間: 15:25 - 15:50)
題名車車間通信による交通情報共有手法のシミュレーション評価
著者*大西 亮吉, 吉岡 顕 (株式会社トヨタIT開発センター)
Pagepp. 510 - 515
Keyword車車間通信, 交通情報, 700MHz帯高度道路交通システム
Abstract700MHz帯高度道路交通システムの車載無線機を利用した,車車間通信による交通情報共有の基本システム,及び2つの効率化手法を考案した.効率化手法の一つは,送信,または受信した情報を一定時間送信の対象外することで,多様な情報を選択する手法(重複送信抑制)である.もうひとつは他の情報の相対値表現によりデータサイズを削減することで情報の高密度化を行い,複数のリンク情報をまとめて送信する手法(まとめ送り)である.都市の密集エリア2km四方を模擬したシミュレーション環境を構築し,システム普及当初における提案手法の情報共有性能と効率化の限界について評価した.重複送信抑制とまとめ送りの効率化によって情報の伝搬速度は向上し,より新鮮な情報を豊富に広範囲に供給できることを確認した.

2G-3 (時間: 15:50 - 16:15)
題名大規模駐車場での自律誘導のための車車間トポロジー構成とグループプレゼンスによる空塞管理方式
著者*山下 翔平, 高見 一正 (創価大学大学院 工学研究科情報システム工学専攻)
Pagepp. 516 - 523
Keyword車車間通信, 無線通信, 位置分散管理, トポロジー, 自律誘導
Abstract近年,大規模な商業施設の増加により,併設する駐車場も大規模化している.このような駐車場では,ドライバーは駐車場内全体を把握することが困難なため,混雑時には駐車スペースの発見に時間を要し,無効な滞留が発生する.本稿では,車車間通信により,駐車場内全体の空塞状況を分散管理する方式を提案する.具体的には駐車場を区画に分割してグループを構成し,親車両と子車両による車車間トポロジー構成とグループプレゼンスによる空塞管理方式を示す.滞在時間評価モデルを規定し,シミュレーションにより,提案方式の優位性を評価した.

2G-4 (時間: 16:15 - 16:40)
題名車車間通信を用いた情報共有により携帯電話通信量の削減を行う道路交通情報提供手法
著者*安達 佳明, 梅津 高朗, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科 モバイルコンピューティング講座)
Pagepp. 524 - 538
KeywordITS, 車車間通信, 携帯電話通信, 道路交通情報, シミュレーション
Abstract本論文は,情報センターに集められた道路交通情報を多数の自動車へと提供する際に,インフラ通信の使用量を削減することを目的とした,車車間通信による効率的な道路交通情報共有手法の提案を行うものである. 提案手法では,主に新規情報の取得に携帯電話通信を用い,その情報を近隣の車両と車車間通信を用いて共有する. 自車を中心とした一定範囲内の情報を携帯電話通信により取得する際に,常にすべての情報を取得するのではなく,ある程度の情報は周辺車両からも受け取れると考え,交通量やその時点での情報把握率に応じて動的に変化させた確率に従って取得することで,効率的に両通信を利用することを目指す. 市街地を想定したシナリオにおいて手法性能を評価し,本手法が携帯電話通信のみの場合に比べ,情報の把握率を下げることなく情報を取得でき,かつ通信量を平均的な交通量下で35%ほど軽減できることを確認した.

2G-5 (時間: 16:40 - 17:05)
題名マルチホップ中継を含む追突回避のための車々間通信の提案と評価
著者*大澤 孝直, 井手口 哲夫, 奥田 隆史, 田 学軍 (愛知県立大学情報科学研究科)
Pagepp. 539 - 544
KeywordITS, 安全運転支援
Abstract近年,様々な安全運転支援システムが提案され,研究・開発だけでなく,標準化や実用化も急速に進められている.その一例として,車載センサ等で前方の障害物を検知し,自動的にブレーキをかけることで衝突を回避するシステムが実用化されている.しかし,このようなシステムの場合,前方の車両の動向のみ感知可能であり,即座に遠方の車両の急ブレーキを感知することができない.そこで本稿では,車々間通信を利用して後続車両に対して急ブレーキ情報を通知することにより,玉突き事故に代表される交通事故のより迅速な回避,交通事故における被害の最小化を目的とした追突回避システムについて検討を行う.