(セッション表へ)

マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2011)シンポジウム

セッション 8B  ユビキタス情報処理(2)
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 11:45
部屋: トパーズ
座長: 井上 創造 (九州工業大学)

8B-1 (時間: 10:30 - 10:55)
題名ライフログとライフストリームサービスの連携によるコミュニケーション手法の提案と実現
著者*長田 伊織 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 1444 - 1452
Keywordライフログ, コミュニケーション, モチベーション, WEBサービス, スマートフォン
Abstract現在,ユーザ自身が情報を発信する,WeblogやSNSなどのソーシャルメディアが発達してきている. しかし,多くのユーザは情報発信を継続することができていない. そこで,ライフログデータをもとに自動でブログ記事を生成するシステム``BlogWear''を開発した. これまでの実験の結果,BlogWearは記事作成者と閲覧者間のコミュニケーションのきっかけを与えられることがわかった. しかし,記事作成者が記事に対する閲覧者の行動を知ることや,閲覧者がほかの閲覧者の行動を知ることができなかった. このため,記事作成者および閲覧者のBlogWear利用のモチベーションを維持できなかった. そこで本研究では,ライフストリームサービスを通じて利用者の行動を配信する機能を開発し,実験を行った.本稿の貢献は以下の4つである. (1)ライフログシステムにおいて,ライフログの記録者および閲覧者の行動概要の配信を,ライフストリームサービスを用いることにより,閲覧者にとって少ない負担で実現した. (2)ライフログシステムにおいて,閲覧者の行動をライフストリーム上で配信することは,記録者のライフログの記録および公開を促すことを示した. (3)ライフログシステムにおいて,閲覧者の行動を提示することで,他の閲覧者にライフログ閲覧のきっかけを与えられることを示した. (4)ライフログシステムにおいて,ライフログにコメントが寄せられたことを閲覧者に知らせることは,記事作成者と閲覧者および閲覧者間のメッセージのやりとりを促進することを示した.

8B-2 (時間: 10:55 - 11:20)
題名なぜダイエットに成功する人としない人がいるのか? 行動ログに基づく要因の分析
著者*飯尾 淳, 鵜戸口 志郎 (三菱総合研究所), 小山 欣泰, 長谷川 祐子 (Eat Smart)
Pagepp. 1453 - 1460
Keywordダイエット, 食事ログ, 運動ログ, 日記, テキスト分析
Abstract健康維持を支援するウェブアプリケーション「イートスマート」は,会員(ユーザ)のダイエット活動をサポートする機能として食事や運動の記録はもとより日記やコメントといったユーザ同士のコミュニケーション機能を提供する.これらの機能はダイエットに効果的な影響を及ぼす.しかし同コミュニティに参加しているユーザの間でも,ダイエットに成功したユーザと成功していないユーザに分かれているという状況が見られる.そこで本研究では,それぞれのユーザによる情報の記録内容を分析することによって,効果的にダイエットを成功させるためには何が重要かを明らかにすることを試みた.その結果,やはりダイエットをするという意識や意欲の発露が重要であること,ただ漫然と記録するだけでは効果がないことなどが明らかになった.

8B-3 (時間: 11:20 - 11:45)
題名行動推薦システムにおけるシナリオに基づいたフィードバック情報収集アーキテクチャ
著者*山崎 健太郎, 渡部 正文, 野村 崇志, 小林 佑嗣, 喜田 弘司 (NECサービスプラットフォーム研究所)
Pagepp. 1461 - 1466
Keywordレコメンド, ライフログ, コンテクストアウェアネス, フィードバック, 最適化
Abstractライフログサービスなどで利用される行動推薦システムでは,推薦成功率および推薦成功数を向上させるために,推薦条件の最適化が不可欠である.従来の研究では,ユーザが期待した行動を取った際のコンテキストを元に推薦条件の最適化を行ってきた.本稿では,ユーザに対して推薦を行った際のコンテキストが推薦条件の最適化に有効であると考え,推薦時のコンテキストを含んだフィードバック情報である推薦履歴を定義すると共に,その推薦履歴を自動収集するフィードバック情報収集アーキテクチャを提案する.フィールド実験にて,本提案のアーキテクチャにより収集した推薦履歴を利用することで、行動推薦システムの推薦成功率、推薦成功数が増加することを示し、推薦履歴の利用およびフィードバック情報収集アーキテクチャの有効性を示した.