題名 | 無線センサネットワークにおける隣接ノード集合と残存電力量を考慮した省電力クラスタリング方式の提案と評価 |
著者 | *豊田 慎之介 (東邦大学大学院理学研究科情報科学専攻), 佐藤 文明 (東邦大学理学部情報科学科) |
Page | pp. 1376 - 1383 |
Keyword | センサネットワーク, 省電力, ルーティング, クラスタリング |
Abstract | 現在,無線技術を応用した無線センサネットワークの研究が盛んに行われている.様々な分野に応用できると言われているが,センサの電源の多くは電池であり,外部から電源を供給することも困難な場合も多く,電池の交換にもコストがかかる.よって,特に大規模なセンサネットワークにおいて,省電力を考慮したルーティング方式は重要である.本論文では,クラスタヘッドを選ぶ際に隣接ノード集合の重複度と残存電力を評価することで,ノードの残存電力の偏りを抑えたクラスタリング方式を提案する.また,シミュレーションにより従来方式との比較を行い,提案方式の有効性を検証する. |
題名 | 無線マルチホップセンサネットワークにおけるタイムスロット割当て方式のトポロジの違いによる性能評価 |
著者 | *長井 亮介, 廣瀬 文哉 (千葉大学大学院 融合科学研究科), 川本 良太 (アルファシステムズ), 小室 信喜, 阪田 史郎 (千葉大学大学院 融合科学研究科), 原 誠一郎 (アルファシステムズ) |
Page | pp. 1384 - 1390 |
Keyword | IEEE 802.15.4, superframe, マルチホップ, GTS, 省電力 |
Abstract | 無線センサネットワークでは,バッテリ駆動で数年の稼働が要求されるため,省電力化が重要な課題である. 省電力化のためにはパケット衝突による再送を削減することが有効である. そこでMAC プロトコルのIEEE 802.15.4 では,ビーコンモードにおいて,CSMA/CA による競争アクセス期間とノードにタイムスロットを割当てて優先的に通信する期間が設けられている. 従来方式では,センサノードからのセンサデータ送信頻度に 応じて,スループットを最大化し消費電力を最小化するためタイムスロット割当てる方式が提案されている. しかし,従来の方式のトポロジはスター型を前提としており,マルチホップには対応していない. マルチホップで構成されることにより,通信距離が増加され大規模なネットワークを構築できるなどの利点があり,応用の幅を広げることができる. 本研究では,クラスタ・ツリー型のマルチホップセンサネットワークにおいて,各ノードのタイムスロットの割当てを順序付けをすることで省電力化するタイムスロット割当て方式を提案する. シミュレーションにより,様々なクラスタ・ツリートポロジのネットワークにおいて行い,トポロジの違いによる評価を比較し,提案方式の有効性を示すとともに考察する. |
題名 | WSNのk重被覆維持時間最大化のための分散計算によるスリープスケジューリング手法 |
著者 | *勝間 亮 (奈良先端科学技術大学院大学), 村田 佳洋 (広島市立大学), 柴田 直樹 (滋賀大学), 安本 慶一, 伊藤 実 (奈良先端科学技術大学院大学) |
Page | pp. 1391 - 1398 |
Keyword | 無線センサネットワーク, k重被覆, 分散アルゴリズム, 省電力化 |
Abstract | 本稿では,多数のセンサノードが散布されたデータ収集型無線センサネットワーク (WSN) において,監査対象領域のk 重被覆維持時間を最大化する,各時刻のノードの 動作モード(センシングやスリープなど)およびマルチホップ通信経路を決定する問 題を定式化し,この問題を分散計算により解く手法を提案する.提案手法ではフィー ルドを格子状の小領域に分割し,各格子をk 重被覆することによりフィールド全体を k 重被覆する.WSN の稼働時間を延ばすためには,より少ないノードでk 重被覆を 達成することでバッテリを温存できるノードを増やすことが望ましい.しかし,各格 子で独立にk 重被覆するようセンシングノードを選択すると,格子の境界付近で被覆 度が過剰になりやすいという問題がある.この問題に対し,提案手法では隣接する格 子が同色にならないように各格子を黒と白の2 色に塗り分け,先に各白領域をk 重被 覆するノード集合を決定し,黒領域では,白領域の被覆情報を用いて効率的にk 重被 覆を完成させる. |