題名 | P2Pを用いたビデオストリーミング配信システムの効率化に関する検討 |
著者 | *池田 匡視 (宮崎大学大学院), 岡崎 直宣 (宮崎大学), 朴 美娘 (神奈川工科大学) |
Page | pp. 99 - 106 |
Keyword | P2P, ビデオストリーミング配信 |
Abstract | 近年,インターネットの広帯域化に伴い,ビデオストリーミング配信の需要が高まっている.クライアント・サーバ型ストリーミング配信では,配信サーバに負荷が集中してしまうという問題がある.そこで,P2P ネットワーク上でストリーミング配信を行うP2P 型ストリーミング配信が注目されている.P2P 型ストリーミング配信では,負荷をピア間に分散できる.しかし,P2P 型では配信サーバほど送信帯域を持っていないピアが配信を行うため,ユーザの待ち時間が問題となる.そこで本論文では,ユーザが次に再生する動画を予測し,あらかじめバッファリングしておくことで,次の動画の待ち時間を減少させる手法を提案する.本手法では,各スーパーノードがユーザの再生履歴を記憶しておき,その情報を元にユーザが次に再生する動画の予測を行う.また,シミュレーションを行い,提案手法の有用性を示す. |
題名 | 通信帯域を考慮したオーバレイマルチキャスト上でのライブストリーミング配信 |
著者 | *大谷 晋一郎 (同志社大学大学院工学研究科情報工学専攻), 島田 秀輝 (同志社大学理工学部), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院工学研究科) |
Page | pp. 107 - 112 |
Keyword | P2P, ストリーミング配信, 通信帯域 |
Abstract | 近年,インターネット上で利用できる様々な動画配信サービスが普及しているが,その中でもオーバレイマルチキャスト上でリアルタイムな動画コンテンツを配信するライブストリーミング配信システムが注目されている. これらの配信システムではP2Pネットワークを利用しているため,配信元の負荷を軽減しつつ,大規模な配信を行うことができる. 一方で,スマートフォンなどの高機能な携帯端末の登場により,視聴者がこれらのサービスを利用する端末の通信環境が多様化してきている. しかし,従来の配信システムでは,単一品質の動画コンテンツの配信しか考慮されていないため,通信環境によってはこれらのサービスを利用できないことが問題となっている. 本研究では,この問題を解決するため,視聴者の通信環境に合わせて異なる品質の動画コンテンツを配信できるオーバレイマルチキャスト上でのライブストリーミング配信システムの提案を行う. また,提案システムに対してシミュレーションによる評価を行い,システムの有効性を示す. |
題名 | Peer to Peer上の安全なコンテンツ流通システムの提案 |
著者 | *油田 健太郎 (大分工業高等専門学校), 岡崎 直宣 (宮崎大学), 朴 美娘 (神奈川工科大学) |
Page | pp. 113 - 120 |
Keyword | Peer to Peer networks, secure contents access |
Abstract | P2Pコンテンツ流通システムは接続ホスト数の拡張性の高さや,耐障害性の高いシステムの構築が可能であるため注目が集まっている.しかし,中央管理サーバを持たないPeer to Peer(P2P)ファイル共有システムにおける匿名性の高いファイルでは,流通するコンテンツの信頼性に問題が生じる.例えば,悪意のあるユーザが悪意あるプログラムを正規ファイルに似せて流通させることが可能である.本論文では,評判値を用いた(k, n)閾値秘密分散法による鍵の供託手法を提案する.また,匿名性の高いP2P環境下において,信頼ノードの選択基準を生成するために信頼評価手法を導入する.さらに,コンテンツへのアクセスに必要な鍵情報を秘密分散法を用いて分散化することで,コンテンツへのアクセス可用性を確保する.本手法により安全で実用的なコンテンツ流通システムを実現する. |
題名 | 固定・モバイル混在環境を考慮した非対称型P2Pネットワークの設計と実装 |
著者 | *田上 敦士, 阿野 茂浩 (KDDI研究所) |
Page | pp. 121 - 126 |
Keyword | P2P, モバイル端末, オーバーレイ, FMC |
Abstract | 近年,移動網の広帯域化やモバイル端末の高性能化により,固定網・移動網が混在した環境が広く利用されている.ユーザは,固定網・移動網を意識せずに利用する事を求めるが,混在環境において peer-to-peer (P2P) 技術を利用した場合いくつかの問題が生じる.これらの問題は主に,伝送遅延の増大やIPアドレスの不安定性等の移動網の特性に起因する.これらの問題に対して,検索をサーバで行うハイブリッド型P2P技術や,スーパーノードを用いた階層型P2P技術が提案されている.しかしながら,これらはサーバやスーパーノードなど負荷が集中するピアが存在するという課題がある.筆者らは,これらの問題を解決するため,非対称型P2Pネットワークの設計と実装を行った.本アプリケーションは各ピアがそれぞれ異なる最適なトポロジを形成する事により、モバイル端末が混在したネットワークにおいても、効率的な検索を実現するものである。本稿ではその設計と実装について述べる。 |