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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2011)シンポジウム

セッション 1E  行動認識(1)
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:35
部屋: ルビー
座長: 川原 圭博 (東京大学)

1E-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名HASC Challenge2010 :人間行動理解のための装着型加速度センサデータコーパスの構築
著者*河口 信夫, 小川 延宏, 岩崎 陽平, 梶 克彦 (名古屋大学大学院工学研究科), 寺田 努, 村尾 和哉 (神戸大学大学院工学研究科), 井上 創造 (九州工業大学工学研究院基礎科学研究系), 川原 圭博 (東京大学大学院情報理工学系研究科), 角 康之 (公立はこだて未来大学システム情報科学部), 西尾 信彦 (立命館大学総合理工学院・情報理工学部)
Pagepp. 69 - 75
Keyword行動認識, 行動理解, 行動コーパス, HASC, 認識
Abstract人間行動の理解は,情報システムの究極の目標の一つである. 大規模なコーパスは,行動認識の研究には大変重要であるにも関わらず, これまで研究者が利用できるパブリックなコーパスは存在しなかった. 我々は装着型センサを用いた人間行動の大規模コーパスの構築を 行うために,HASC Challenge2010を開催し, 20組を超える参加者からのべ540名,6700を超える加速度 センサデータを収集することができた.このコーパスをHASC2010corpusと 呼び,多様な目的で利用できる.

1E-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名HASC2010corpusを用いた被験者数と人間行動認識率の相関分析
著者*小川 延宏, 梶 克彦, 河口 信夫 (名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻)
Pagepp. 76 - 82
Keyword人間行動認識, 大規模行動データ, コンテキストアウェア, 信号処理, データマイニング
Abstract近年,人間行動認識に関する研究は多くの研究者によって取り組まれている.これらの研究の多くでは,各研究で提案された行動認識アルゴリズムを評価する際に,少数の被験者のみを対象とした実験を行っており,評価用データの大きさが十分であるとはいえない.本論文では,被験者数と人間行動認識率の相関に関する知見を得ることを目的とし,のべ13000回を超える評価を通じて,被験者数を変化させた場合の認識率について評価を行った.評価の際には,行動認識分野の多くの研究で用いられている基本的な認識手法を参照し,特徴量の数と被験者数を変化させながらユーザ依存/ユーザ独立認識を行った.評価実験の結果から,特にユーザ独立認識において,大規模行動データが重要であることを確認することができた.また,より高度な認識アルゴリズムとより大規模な被験者データを用いれば,実環境における行動認識率の向上が期待されることが分かった.

1E-3 (時間: 14:45 - 15:10)
題名手に装着した磁気センサによる電化製品の利用の認識
著者*前川 卓也, 岸野 泰恵, 櫻井 保志, 須山 敬之 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
Pagepp. 83 - 90
Keyword行動認識, ウェアラブルセンサ, 磁気センサ, 電化製品, 教師あり学習
Abstract本稿では,デジタルカメラや携帯電話,電動髭剃り,電動歯ブラシといった携帯型電化製品から発せられる磁場を,手に装着した磁気センサにより計測することで,ユーザが使用している電化製品を認識する手法の提案を行う.現代社会では,われわれは数多くの電化製品に囲まれて暮らしているため,それらの利用を検知することで,ユーザの高度な行動の認識を行うことができると考えられる.そのため,電化製品に添付したユビキタスセンサによるモニタリングや,家庭内の電気系統のモニタリングなどのアプローチを用いて電化製品の利用を検知・認識する研究がこれまでに数多く行われている.本稿で提案する手法は,家庭の電気系統に接続していない携帯型電化製品の利用を,電化製品に直接添付したユビキタスセンサなしに認識することを特徴とする.本稿では,実家庭環境において提案手法の認識精度の評価を行い,手に装着した少ない数の磁気センサで高い精度の認識を達成した.

1E-4 (時間: 15:10 - 15:35)
題名行動情報共有システムにおける行動認識と可視化
著者*服部 祐一, 井上 創造 (九州工業大学), 平川 剛 (株式会社ネットワーク応用技術研究所)
Pagepp. 91 - 98
Keyword行動解析, 加速度センサ, 携帯情報端末
Abstract本稿では,行動解析のための行動情報を収集する目的として開発した行動情報共有システム「ALKAN2」について述べる.ALKAN2 では,ユーザが行った行動のセンサデータと動画像を収集し,それらを閲覧できる環境をユーザに提供する.また,ユーザは他のユーザが行った行動をまねすることができ,まねした際のデータをサーバに 送信することにより,どの程度似ているかなどを判定することができる.また,他のユーザが行ったデータに対して評価することができる.また本稿では,ALKAN2 で収集されたセンサデータの行動認識と可視化について述べる.