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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2011)シンポジウム

セッション 1C  MANET
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:10
部屋: エメラルド
座長: 安本慶一 (奈良先端科学技術大学院大学)

1C-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名アドホックネットワークにおける P2P型SIP_VoIPサービス提供のためのアーキテクチャとエミュレータの検討
著者*神子島 俊昭, 笠松 大佑, 高見 一正 (創価大学/工学部)
Pagepp. 37 - 43
KeywordSIP, MANET, エミュレータ, マルチパス, P2P
Abstractアドホックネットワークにおいて,SIPベースでのコネクションオリエンテッドなサービスを提供することにより,アプリケーションの拡充が期待できる.様々な既存研究が提案されているが,SIPサービスの十分な評価は行われていない.本稿では,SIPサービスのためのMANETエミュレータアーキテクチャおよびローカルマルチパスルーティングを提案した.SIP_MANETエミュレータを試作し,SIP_VoIPの動作確認を行った.また,提案したルーティング手法が高い経路保持確率を持つことを確認した.

1C-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名MANETにおける経路近傍ノードによる確率的再送制御方式
著者*中村 亮滋, 北須賀 輝明 (熊本大学大学院自然科学研究科), 糸川 剛 (熊本県立技術短期大学校), 有次 正義 (熊本大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 44 - 51
Keywordアドホックネットワーク, 再送制御, 確率的再送, 経路近傍ノード
Abstractアドホックネットワークの技術的な課題の1つに,既存の再送制御方式におけるパケット通信の非効率性がある.IEEE.802.11 における再送制御方式では,あるリンクで通信が失敗した場合,その送信ノードが再送する.このため経路上のノードが移動して通信範囲を出ることでパケットを中継できなくなった場合などに対応できない.そこで本研究では,リンクの送信ノードのみならず,経路近傍ノードを用いた確率的再送制御方式を提案する.提案方式の有用性を確認するために,ネットワークシミュレータns-2 を用いて従来方式との比較を行った.シミュレーションの結果,パケット到達率を改善することができた.

1C-3 (時間: 14:45 - 15:10)
題名MANETにおける動的メトリックを用いた通信安定化に関する一検討
著者*冨士 克也 (和歌山大学システム工学研究科), 吉廣 卓哉 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 52 - 57
KeywordMANET, 経路制御, 電波強度, 経路ループ, 通信安定性
Abstract近年,無線通信を用いて周囲のノードを接続し自律的にネットワークを構成する技術としてMANETが注目されている.MANETではノードの移動等により無線リンクが切断されることがあるが,リンクが切れる前に通信を他のリンクに誘導し,リンク切断により通信も切断されることのない高信頼通信を実現できることが望ましい.このために,OLSRのようなリンク状態型経路制御プロトコルを対象として,リンクが不安定になるとリンクコストを上げることで通信経路を絶えず安定リンクに誘導する動的メトリックが提案されている.しかし,動的メトリックを用いると,メトリックの伝播遅延により経路ループが生じ,ループにより輻輳が生じることで通信が切れ信頼性を損なうことが問題となる.本研究では,ノードの移動による通信切断を防ぎつつ,同時にメトリックの変動により発生するループを削減することを目的とした動的メトリックを設計し,シミュレーションによる評価結果を報告する.