題名 | 日常作業やイベントの作業効率向上に向けた段取り共有システムの提案 |
著者 | *佐藤 仁美 (神奈川工科大学 大学院 工学研究科), 服部 哲 (神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学 大学院 工学研究科) |
Page | pp. 1381 - 1386 |
Keyword | 段取り, 知識共有, 経験管理, 予定管理, 生産性向上 |
Abstract | 近年では人々の生活水準が向上し,誰もが行動に様々な選択肢を持つようになった.その結果,作業効率やその作業が成功するかどうかは,作業にどのような行動を含めるか,それらの作業をどの順序で行うかに依存するようになった.つまり,作業の段取りの質によって生産性が向上するといえる.本論文では他者と段取りを共有することにより,たくさんの中から自分に合った質の良い段取りを探すことと,段取りの質の評価を通じて生産性に貢献することを目標に,段取り共有システムを提案・開発した. |
題名 | キャラっとスケジュール:アバタを用いたカジュアルなスケジュール管理・共有システム |
著者 | *吉野 孝, 山野 孝幸 (和歌山大学) |
Page | pp. 1387 - 1396 |
Keyword | スケジュール共有, アバタ, SNS, モチベーション, mixi |
Abstract | 既存のスケジュール管理・共有システムはモチベーションの維持が困難であり,企業内などの特定の環境でしか十分に活用されてこなかった.そこで,モチベーションの維持を目的とした,アバタを用いたスケジュール管理・共有システム「キャラっとスケジュール」を開発した.本システムではスケジュールの入力状況に応じて,アバタを着飾るアイテムが得られる.本システムをmixi上で提供し,評価実験を行った.実験の結果,スケジュール管理・共有システムにアバタを利用することは,ユーザのモチベーション維持のための一つの手段として効果があった.また,他のユーザとスケジュールを共有し,閲覧することに関しては好意的な意見が多かった. |
題名 | 協調学習機能を備えたモバイル学習向け動画作成・配信システム |
著者 | *平野 洋行, 伊藤 信 (東京工科大学 コンピュータサイエンス学部 市村研究室), 梶山 拓哉 (東京工科大学大学院 バイオ・情報メディア研究科 市村研究室), 市村 哲 (東京工科大学 コンピュータサイエンス学部) |
Page | pp. 1397 - 1404 |
Keyword | GN, mobile |
Abstract | 近年,脳を鍛えるゲームの普及に伴い携帯ゲーム機を使用する人が増加している.また学校や塾などの教育機関では,PlayStation®Portable(以降,PSP®と呼ぶ)を授業に使用する場面や,在宅学習として授業映像が見られるサービスなども開始されている.しかし,既存のモバイル学習コンテンツの多くは単なる動画又は音声であり,インタラクティブ性が無く学習内容が記憶に残り辛い.さらにゲームなどのインタラクティブなコンテンツは個人で作成することが困難であるため内容は極めて限定されるという問題がある.これらの問題に対し,過去に著者らが板書を用いた講義映像からインタラクティブ性のある学習コンテンツを容易に生成できるTalkCastシステムの研究が行われた.しかし近年,多くの教育現場でPowerPoint(以降,PPT)を使用した講義が増えている.そのためPPTを使用した講義であっても容易にモバイル学習用コンテンツの作成が行えるシステムが必要と考えた.また,モバイル学習であっても講義に対する一体感を持ち,モチベーションを維持しやすい仕組みが必要であると考えた. PPTファイルからスライドショーの動画,演習問題を含むコンテンツを自動作成するPC用ソフトTC2 Slide Recorder(以降,TC2SLと呼ぶ)を開発した.これにより,講師は通常講義を行うだけで容易にコンテンツの作成が行える.また,コンテンツの再生が可能なPSP®用ソフトTC2 Content Player(以降,TC2CPと呼ぶ)を開発した.TC2CPではスライド単位で再生位置を指定して動画の再生が行える他,演習問題の出題や回答を行う.加えて,他の人が投稿したコメント(講義に対する意見)や注釈(補足説明や覚書など)を表示する機能を実装した.また,コメントや注釈の投稿には携帯電話を使用し,無線LANなどのネットワーク利用が難しいモバイル環境であっても投稿できるようにした.これらの機能により,講義に対する理解度の向上やモチベーションの維持を支援した. システムの使用手順は,まず講師が講義で使用するPPTファイルを作成する.TC2SLを使用し講義を開始することによって,コンテンツの作成が行われる.講義終了後に作成されたコンテンツをWeb上にアップロードし,それを受講者がネットワークが利用できる環境下でPSP®にダウンロードする.コンテンツの視聴中にコメントや注釈を投稿する際にはQRコードを表示し,携帯電話で専用サイトのフォームから投稿する.投稿されたコメントや注釈は再度コンテンツをダウンロードする際に更新される. TC2SLはPPTファイルを読み込むとスライドショーを開始する.その間,バックグラウンドで演習問題の解析やスライドショー画面とマイクから入力された講師の音声を動画として記録する.また,スライドの切り替わる時間や演習問題などに使用するスライド画像をファイルとして出力する.演習問題はPPTのスライドとして作成し,ノート部分に選択肢と答えの対応付けを行う制御情報(以降,スクリプトと呼ぶ)を記述する.スクリプトの記述方法としては,簡易機能版と高機能版があり,簡易機能版は1つのスクリプトを記述するだけで演習問題を作成することができる.また,高機能版は複数のスクリプトを記述することで,選択肢毎にそれぞれ異なる解答・解説を割り当てるなど,よりインタラクティブ性の高い演習問題を作成することができる. TC2CPではPPT動画や演習問題,コメントや注釈の表示を行う.また,コメントは画面下部を流れるように表示し,注釈に関しては任意の注釈を全画面表示する機能を持つ.コメントや注釈の投稿時は,WebサイトのURLにコンテンツの識別情報や動画の再生時間などを付加したQRコードを画面に表示する.ユーザは携帯電話でQRコードを読み取りWebサイト内のフォームから投稿する.演習問題では方向キーで答えを選択し,選択肢に対応する解答スライドなどが表示される. コメントや注釈の投稿は携帯電話用Webサイトとして構築した.投稿されたコメントや注釈はデータベースに登録し,コンテンツがダウンロードされる際にデータベースにある情報でコンテンツの更新を行う. システム評価として学生12名を対象にTC2SLとTC2CPを使用してもらい,アンケート調査を行った.TC2SLの結果として,既存製品と比較して演習問題の作成方法が容易であったという評価が得られた.TC2CPの結果として,コメントの文字サイズがやや小さいが,操作は使い易いという評価が得られた.またモチベーションの維持に関してはPSP®の標準の動画プレイヤーと比較し,TC2CPの方が内容を理解し,学習意欲が湧くという評価が得られた. 今後は評価実験で得られた結果をシステムに反映すると共にコンテンツ利用者の学習進度や演習問題の正解率などをWEB上で管理するLMS(学習管理システム)への対応などを行いたいと考えている. |
題名 | 移動速度に応じた擬似3Dスクロールによる情報空間ナビゲーション |
著者 | *中込 訓之 (山梨大学大学院医学工学総合教育部), 郷 健太郎 (山梨大学大学院医学工学総合研究部) |
Page | pp. 1405 - 1410 |
Keyword | インタフェース, 情報ナビゲーション |
Abstract | コンピュータの表示画面上で,情報を管理・閲覧する基本的な手法として,表示位置を制御するスクロールや表示の拡大縮小を行うズーミングがある.これらの手法は,限定されたサイズの表示領域で膨大な情報にアクセスするために必要不可欠な技術である.これらの発展型として,スクロール速度に応じて自動的にズーミングを行うという複合の手法が近年提案されている.しかし,本手法はズームアウトした際に細かい表示内容が判別しにくくなるという特徴がある.そこで,本稿では,このような複合型の手法に,3D表現を加え,自動的にカメラ位置を移動する情報ナビゲーション手法を提案し,比較実験によりその特徴を明らかにする. |