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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2010)シンポジウム

セッション 5A  統一テーマセッション-未来社会とCSCW研究−
日時: 2010年7月8日(木) 10:20 - 12:30
部屋: 朝陽の間3
座長: 小林 稔 (NTT)

5A-1 (時間: 10:20 - 10:50)
題名(招待講演) 工学と社会学の協調によるCSCW研究の実践
著者*葛岡 英明 (筑波大学)
Pagep. 1071
KeywordSCW, GN
AbstractCSCWやHCIの研究において、システム開発を志向するする研究者と分析を志向する社会学者、認知科学者、心理学者等との学際的協同研究が有効であると言われている。欧米ではそうした協同研究の成果が多く発表されているが、日本国内ではそうした実践例はあまり多く見られないようである。本講演では、工学研究者である講演者と社会学研究者との協同研究例を紹介する。特に、エスノグラフィー的知見をシステム開発に活かした例や、繰り返し手法によって徐々にシステムを発展させる過程を紹介することによって、同様の手法を目指す研究者の参考にしていただくことを目的とする。

5A-2 (時間: 10:50 - 11:15)
題名仮想共有空間上での半対面協調作業における注目動作に基づくアウェアネス支援機能
著者*森口 友也 (立命館大学大学院 理工学研究科), 高田 秀志 (立命館大学 情報理工学部)
Pagepp. 1072 - 1079
KeywordCSCW, 対面, アウェアネス
Abstract本稿では,同一の場所に集まった参加者がアドホックに接続されたPCをそれぞれ用いて,仮想共有空間上で行うような協調作業について考える. このような環境で作業していると,参加者は,対面しているにもかかわらず,他者の様子が把握できないことがある. そこで,我々はこのような協調作業の形態を半対面協調作業と名付け,半対面協調作業において作業者の操作状況を他者の共有画面上に通知するアウェアネス支援機能を構築する. 評価実験後,被験者にアンケートに回答してもらったところ,本機能が適用されていない環境に比べて,共有空間上で他者の操作状況を考慮しながら協調して作業できたという結果が得られたことから,本機能が半対面協調作業における参加者の協調性の促進に対して有用であることが示された.

5A-3 (時間: 11:15 - 11:40)
題名発想支援グループウェアGUNGEN-TOUCH IIの開発
著者*友安 宏, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
Pagepp. 1080 - 1089
Keywordテーブルトップインタフェース, 発想支援, KJ法
Abstract新たなアイデアを発案するための手法として,発想支援法の一種であるKJ法が知られている.KJ法を支援するシステムとしてテーブルトップインターフェースを用いたGUNGEN-TOUCHが開発されてきた.しかし,GUNGEN-TOUCHにはラベル回転時の視認性が良くない,島名の文字数が少なくても注意をする機能が無いといった問題点があった.そこで,この点を踏まえてGUNGEN-TOUCH IIの開発を行った.ラベルの回転の機能を見直し,文字数の短い島名では警告文を表示することによって,視認性や操作性の評価が向上した.

5A-4 (時間: 11:40 - 12:05)
題名写真と位置情報を用いた発想支援グループウェアGUNGEN-Photoの開発
著者*松井 崇浩, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
Pagepp. 1090 - 1100
Keyword発想支援, KJ法, テーブルトップインタフェース, 写真, GPS
Abstract発想法を使用したアイデア作成が再び注目されている.GUNGEN-Photoは文字での発想支援システムGungen-Touchをもとにして開発した.これに「写真の拡大」,「写真の位置整列」,「コメントラベル追加」といった機能を加えた.これら機能により写真を使った新しい発想法を目指す.写真を使って2種類の実験を行なったのでその結果を示す.

5A-5 (時間: 12:05 - 12:30)
題名コミュニティベースドリアルタイム協調作曲支援システム
著者*大澤 直哉, 木村 昌樹, Papon Yongpisanpop, 高井 雄治, 大平 雅雄, 松本 健一 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科)
Pagepp. 1101 - 1107
Keyword協調作曲, 遠隔楽曲編集インタフェース, 創造性支援, mixiアプリ, N次創作
Abstract近年,DTM (Desktop Music) ソフトウェアが作曲スキルを問わず幅広いユーザに利用されている.我々はこれまで,複数人がリアルタイムで協調作曲を行うための支援システムを提案してきている.従来のDTM ソフトウェアに比べ,提案システムが作曲に要する時間を短縮することを確認した.しかしながら従来の提案システムは,顔見知りのメンバとのオンラインでの協調作曲を想定して実装されているため,作曲知識を有するメンバがいなければ協調作曲自体が成り立たなかった.この問題を解決するために本研究では,作曲者コミュニティ機能を付加しmixi アプリとして試作したコミュニティベースドリアルタイム協調作曲支援システムを提案する.