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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2010)シンポジウム

セッション 4G  ネットワークプロトコル
日時: 2010年7月8日(木) 8:30 - 9:45
部屋: 緑風の間1
座長: 吉廣 卓哉 (和歌山大学)

4G-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名IP-PBXにおけるCTIサービス機能の実現に関する課題と考察
著者*渡辺 透, 櫛井 学 (三菱電機インフォメーションテクノロジー株式会社/ネットワーク技術部), 小泉 寿男 (東京電機大学/大学院理工学研究科)
Pagepp. 1011 - 1018
KeywordCTIサービス, CTIサーバ, IP-PBX, IP電話, SIPプロトコル
Abstract本論文では、外線通話の際にIP電話機やVoIPゲートウェイの間を流れる音声パケットの仕組みについての考察を行い、既存のIP-PBXの独自の機能に依存しないで、通話録音や電話会議あるいは音声自動応答のようなCTIサービスを提供できるCTIサーバの実現方式を検討する。このCTIサーバは、既存のIP-PBXのSIPサーバ部分と外線網との接続を行なうVoIP(Voice over IP)ゲートウェイ部分に対してSIPプロトコルによる通信を行い、音声パケットをCTIサーバに取り込むことで通話録音や電話会議あるいは音声自動応答などの各種のCTIサービスを実現する。本方式は、P-PBXの機種に依存するAPI機能を使用しないで、SIPプロトコルによる通信方式で既存のIIP-PBXに接続して音声パケットをCTIサーバに採取する点や、採取した音声パケットを蓄積・加工した後にWebサーバ機能の利用により各種のCTIサービスをPCだけでなく携帯電話やスマートフォンにも提供できる点と、CTIサーバをクラスター構成化することにより、通話録音が可能な同時通話チャネル数などが実質的に無制限になる点を主な特徴としている。

4G-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名無線リンクを含むネットワークにおけるTCPプロキシのバースト出力軽減方式の評価
著者*鹿間 敏弘 (福井工業大学 電気電子情報工学科)
Pagepp. 1019 - 1028
KeywordTCP, PEP, コネクション分割, ペーシング, バースト性
Abstractインターネットプロトコル(IP)を用いたネットワークにおいて,無線リンクを含む場合は伝送誤りの発生が不可避であるが,TCP の性能が低下する問題がある.これを解決する一つの方式として,TCPプロキシによるコネクション分割方式が考えられる.コネクション分割方式ではRTTが分割されて小さくなることによりスループットが向上する.本研究では最初にTCPプロキシの出力パケットがバースト的となる問題があることを指摘する.次にこのバースト性の影響を軽減する方式として,中継を行うアプリケーションでシェーピングすることによりパケットのピーク速度を抑制する提案し,ns-2によるシミュレーション結果によりその有効性を評価する.またLinuxを用いて実験システムにより実際のTCPを用いて評価を行った結果についても述べる.

4G-3 (時間: 9:20 - 9:45)
題名送信側管理型Eメールシステムの設計と実装
著者*白石 哲也, 鈴木 健二 (電気通信大学)
Pagepp. 1029 - 1036
KeywordEメールシステム, マルチメディアシステム, ネットワークプロトコル, インターネット, WEBサービス
Abstract近年,日常生活に不可欠なコミュニケーションツールとしてEメールが活用されてきているが,SPAMメールの増大の他,メールが確実に相手に届いているのかの送達確認,メールの誤送信事故対処など,対応すべき課題も多い.これらの課題は,従来からあるメールの送受信機能で,送信メールを受信側サーバに転送し,受信者からのアクセスを待つメール機能特有のStored and Forward方式に依存している可能性がある.このため,本稿では,送信者が送信したメールを,送信者が使用する送信者側メールサーバで管理し,受信側にはメールの存在と受信方法のみを通知して,受信者の要求に応じて,受信側に転送するメールシステムを提案・設計・実装した.この送信者管理型Eメールシステムを設計・実装したEメールシステムは,SPAMメール対策,送達確認機能,ならびに誤送信修正機能の向上などで利点がある他,従来のEメールシステムとも相互通信が可能である.また,リアルタイム通信との融合についても,知見を得たので,報告する.