題名 | P2Pネットワークにおけるコンテンツのグループ化に関する研究 |
著者 | *佐々木 拓也, 澤本 潤, 加藤 貴司 (岩手県立大学), 和田 雄次 (東京電機大学) |
Page | pp. 652 - 658 |
Keyword | P2P, ネットワーク, クラスタリング |
Abstract | 近年,情報通信技術の発達に伴ない情報の多様化,多在化が急速に進んでいる.これらの情報は利用者によって使い方も様々である. そういった中,P2Pネットワークを利用した情報の共有への注目が高まり様々な方面で利用されている.P2P型システムは負荷が分散される,耐故障性が高いなどの利点がある. 構造化オーバーレイの代表的な方式としてDHTがある.DHTによって,特定ピアに負荷が集中することなく大規模なコンテンツ探索を実現し,アドホック性とスケーラビリティの両立を目指している.その為,DHTでは非常に少ないメッセージ数で検索を行うことができるが検索時に情報の識別子を指定しなければならない為,一度に複数のコンテンツ取得や,キーワードの部分一致などによる検索には不向きであるといわれている.このように,DHTは完全一致検索しか行えないといった欠点が存在する.完全一致のみの検索は利用者にとって検索の柔軟性が不十分である為,検索の利便性に欠けている. そこで,本稿ではP2Pネットワークを利用した検索を行う際に,利用者の利便性を向上させることを目的に,検索履歴と検索頻度を利用したコンテンツのグループ化手法とそのグループに基づく効率の良いコンテンツ検索法を提案し,シミュレーションによる評価を行う. |
題名 | 適応型コンテンツ配信ネットワークの広域環境での実験評価 |
著者 | *宮内 雄太, 松本 倫子 (埼玉大学大学院理工学研究科), 吉田 紀彦 (埼玉大学情報メディア基盤センター) |
Page | pp. 659 - 665 |
Keyword | コンテンツ配信ネットワーク, DNSアクセス誘導, Flash Crowds |
Abstract | 従来のCDNは静的に形成されるため,急激なアクセス集中により短時間のうちにサーバ負荷が急上昇する「Flash Crowds」と呼ばれる現象に効率的に対処できない. 本研究室では,Flash Crowdsに対抗し動的にネットワーク形態を変化させる適応型CDNとしてFCAN(Flash Crowds Alleviation Network)を提案しているが,先行研究の段階ではシミュレーションにとどまっていた. そこで,本研究はFCANを実ネットワーク上で検証することを目指した.そして,実験を行った結果,FCANを導入することでサーバの負荷分散が実現することを確認した. |
題名 | コンテンツ流通管理サービスを想定した埋込型ファイルトレースシステムの検討 |
著者 | *二星 賢次 (創価大学大学院工学研究科), 加藤 弘一 (創価大学工学部), 勅使河原 可海 (創価大学大学院工学研究科) |
Page | pp. 666 - 672 |
Keyword | ファイルトレース, 電子透かし, コンテンツ流通, 著作権管理 |
Abstract | 近年,音楽や動画などのデジタルコンテンツが普及し,ネットワークやリムーバブルメディアなどを介して流通されている.現在,デジタルデータの流通管理技術は様々存在する.しかし,既存技術では,管理対象ネットワーク外に流出して再び戻ってきた場合に流通の追跡が困難,あるいはコンテンツの多様な流通形態に未対応などの問題がある.本研究室ではこれまで,デジタルデータに流通経路情報を埋め込むファイルトレースシステム,および本システムにおいて埋込情報の改ざんを検出し,より正確な経路情報を収集する仕組みを検討してきた.そこで本稿では,本方式で未対応である流通手段や,コンテンツの埋込情報の改ざんを検出・防止するために必要な埋込方法などの課題とアプローチについて述べる. |