(セッション表へ)

マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2010)シンポジウム

セッション 2C  ユビキタスコンピューティング
日時: 2010年7月7日(水) 15:05 - 17:10
部屋: 倶楽部樹里苑
座長: 白石 陽 (はこだて未来大学)

2C-1 (時間: 15:05 - 15:30)
題名複数の地磁気・加速度センサによるスキージャンプ選手のモーションモニタリングシステムの評価
著者*及川 正基 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科), 佐藤 永欣, 高山 毅, 村田 嘉利 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
Pagepp. 363 - 371
Keyword地磁気センサ, 加速度センサ, ビデオカメラ, スキージャンプ競技, モニタリング
Abstract我々はスキージャンプ競技に関して,地磁気・加速度センサを使用した模型を用いての選手の滑降速度の測定,踏み切り位置の測定を行い,実際のジャンプ台に対する適用可能性が十分に高いことを確認した.また,選手とコーチからヒアリングを行い,測定要求項目として,アプローチ開始から踏み切りまでの速度,踏み切り付近での選手のフォーム,踏み切り位置でジャンプした選手の姿勢の傾きであることを確認した.我々は測定要求項目に対して,複数の地磁気・加速度センサとビデオカメラを連動させたモニタリングシステムを新たに開発し,スキージャンプ競技の練習に適用している.本稿ではその設計と開発した本システムを用いた評価について述べる.

2C-2 (時間: 15:30 - 15:55)
題名拡張現実感技術を用いた家電機器連携システムの構築
著者*坂本 陽, 綾木 良太, 岡部 朗 (同志社大学大学院 工学研究科 情報工学専攻), 島田 秀輝 (同志社大学 理工学部 情報システムデザイン学科), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 372 - 377
Keyword情報家電, DLNA, 拡張現実感
Abstract近年,ネットワークに接続可能な家電機器,いわゆる情報家電が普及しつつある. これら情報家電はデジタル・リビング・ネットワーク・アライアンス (DLNA) が規定するガイドラインに準拠して実装されることで 相互接続性を保証され,ネットワークに接続するだけで異なったベンダ製品間での相互接続が可能となる. 一般に家電機器の操作には機器専用のリモコンを用いるため家電機器の増加に伴いリモコンの判別が困難であったが, 情報家電の普及により,相互接続可能となる機器が増えることで複数のリモコンを用いることなく各家電機器を操作することが可能となった. しかし,ネットワークに接続される情報家電が増えるにつれて,操作をネットワーク上で行うために操作対象となる情報家電の 特定が困難になる.本研究では,情報家電における操作を拡張現実感を用いて直感的に機器の特定,操作を行うシステムの提案を行う. また提案システムを実装し,拡張現実感を用いた場合の情報家電の動作,応答性などを評価することで提案システムの有効性を示す.

2C-3 (時間: 15:55 - 16:20)
題名Zigbee RF4CEを用いたホームネットワーク向け遠隔ペアリング手法
著者*奥田 悠介, 佐藤 康二 (シャープ株式会社 研究開発本部 ソフトウェア開発センター)
Pagepp. 378 - 382
Keyword家電制御, センサネットワーク, Zigbee, RF4CE
Abstract近年, TVやDVDプレイヤーなどの制御を行うリモコンは, 赤外線からRFへと移り変わろうとしている. Zigbee RF4CE仕様に基づくRFリモコン機器を用いる場合には, リモコン機器と被制御機器との紐付け(ペアリング)を予め行う必要があり, 従来手法として被制御機器にRFリモコンを近づけることで登録処理を行う方法がある. しかし, この場合に複数のネットワークにまたがる制御は困難であり, 動的に機器の制御を行う必要がある際に十分であるとはいえない. そこで, 本稿では, RFリモコンに事前に登録されている機器を介在させることで, 異なるネットワークに存在する被制御機器の識別情報を取得・交換を可能にする手法を提案する.

2C-4 (時間: 16:20 - 16:45)
題名個人向け情報配信システムにおけるユーザの興味に応じた知的情報フィルタリング
著者*中満 大介, 泉 真人, 平田 孝志, 樋上 喜信, 小林 真也 (愛媛大学)
Pagepp. 383 - 389
Keyword情報フィルタリング, 情報配信システム
Abstract我々はこれまでに,個人向け情報配信システムPinotを提案している.Pinotはインターネット上に氾濫する情報を,ユーザの興味に応じてフィルタリングし,ユーザ毎に必要な情報のみをTV画面に出力させるシステムである.本稿では,Pinotのフィルタリング機能に着目し,新たにベイジアンフィルタの機能と上位語を考慮するフィルタの学習手法を導入することで,フィルタリング精度のさらなる向上をねらう.また,本稿では実証実験により,提案手法の有効性を示す.

2C-5 (時間: 16:45 - 17:10)
題名呼びかけ呼びとめ誘うデジタルサイネージ「スポットアド」による実証実験
著者*渡辺 浩志, 木原 民雄 (NTTサイバーソリューション研究所)
Pagepp. 390 - 397
Keywordデジタルサイネージ, カメラセンサ, 位置移動, 実証実験
Abstract駅や商業施設などの公共空間に設置されるデジタルサイネージの数が増加している.デジタルサイネージの目新しさが薄れるにつれて,定型的な広告映像を繰返し提示するだけでは人々の関心を得ることが難しくなってきているが,人々の位置移動に合わせてタイミング良く情報提示を行えば,注意を引きつけてデジタルサイネージの認知率が向上すると予想できる. そこで筆者らは,人々に対してタイミング良く呼びかけ呼びとめ誘うような働きかけを行う状況即応型デジタルサイネージ「スポットアド」を構成した.「スポットアド」は,映像ディスプレイの前にいる人々の位置移動をカメラセンサによって捕捉して状況を解釈し,状況に応じた映像プレイリストを即応的に選択して提示する.この仕組みによって,例えば,映像ディスプレイの前に誰もいない時は静かなバックグラウンド映像プレイリストを再生し,人が近寄ってきたら即応的に映像プレイリストを切替えて呼びかけ,その場に立ち止まったり更に近付いたりしたら詳しい情報を提示して誘い,離れようとしたら呼び止め,去り際には「またお越しください」と声をかけ,人がいなくなったら再びバックグラウンドプレイリストを再生する,というような動作を可能としている. 本稿では,「スポットアド」を実店舗に設置して実施した実証実験について報告する.