(セッション表へ)

マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2010)シンポジウム

セッション 2A  統一テーマセッション -未来社会を支える新技術と検証-
日時: 2010年7月7日(水) 15:05 - 17:15
部屋: 朝陽の間3
座長: 土井 裕介 (東芝)

2A-1 (時間: 15:05 - 15:35)
題名(招待講演) 大規模ネットワークテストベッドへの期待
著者*首藤 一幸 (東京工業大学)
Pagep. 295
Keywordテストベッド, オーバレイ

2A-2 (時間: 15:35 - 16:00)
題名BGPネットワークエミュレーションにおける 仮想計算機を用いた大規模実験時の 効率的なメモリ割り当て手法の提案
著者*榎本 真俊, 櫨山 寛章 (奈良先端科学技術大学院大学), 三輪 信介 (独立行政法人情報通信研究機構), 門林 雄基, 山口 英 (奈良先端科学技術大学院大学)
Pagepp. 296 - 303
KeywordBGP, テストベッド, 仮想マシン, エミュレーション, 資源割り当て
Abstractテストベッドなどの大規模実験施設での実験が近年行われているが,テストベッドでの規模でもインターネットの規模にはほど遠い.より大規模な実験環境を構築するために,テストベッド上の計算機を仮想化技術を用いて増やすことにより実験規模の拡大が行われている.しかし,より大きな規模で実験を行うためには,限られた資源を仮想計算機が必要とする分だけ割り当てる必要がある.現在行われている資源割り当て手法は実験規模ごとにメモリ割り当てのためのパラメータを調整する必要があり,実験規模に応じてメモリ資源を仮想計算機が要求する量だけ割り当てることが難しい,そこで,本論文では規模拡大実験を行う上で,より効率的に資源を割り当てるために静的解析と動態解析によるメモリ割り当て値の決定手法の提案を行う.

2A-3 (時間: 16:00 - 16:25)
題名XBurnerを利用したトラフィック生成
著者*宮地 利幸, 三輪 信介 (情報通信研究機構), 篠田 陽一 (北陸先端科学技術大学院大学)
Pagepp. 304 - 313
Keywordトラフィックジェネレータ, ネットワーク実験, ネットワークテストベッド
Abstractネットワーク実験の重要性が叫ばれて久しいが, 前もって対象技術への影響が予想される技術のみにより構成された実験用環 境を利用して検証が行われている場合が多い. しかし, 現在のインターネットをはじめとする実環境に存在する要素は多様かつ複雑 であり,要素間にどのような関連があるのかを前もって予想することは困難 である. したがって, ネットワーク実験においては, 検証対象以外の要素が発生するトラフィックが検証対象の要素にどのような 影響を与えるかをも検証する必要がある. 我々は,実機を利用した検証に注目し, 検証対象以外の要素が発生するトラフィック, すなわちバックグラウンドトラフィックを発生させるため, 多数のノード上で実環境用のソフトウェアアプリケーションを起動するため のプラットフォームであるXBurnerを提案している. 本論文では,XBurnerの実装および, トラフィック生成例を述べる.

2A-4 (時間: 16:25 - 16:50)
題名ライブトラフィックを用いた模倣インターネットの特性に関する一考察
著者*太田 悟史, 宮地 利幸, 三輪 信介 (情報通信研究機構), 櫨山 寛章, 榎本 真俊 (奈良先端科学技術大学院大学), 宮本 大輔 (情報通信研究機構)
Pagepp. 314 - 323
KeywordStarBED, ネットワークテストベッド, 特性, 模倣インターネット
Abstract我々は,ネットワークエミュレーションテストベッドとして,実インターネット上での実証実験と同程度のリアリティ, スケーラビリティを有する模倣インターネットを提供するため,その構築手法を研究してきた. 模倣インターネット環境は,その構築手法やその環境を用いた実験手法も確立しつつあり, さらに広く利用してもらうためには運用における特性の把握が課題となっている. そこで,実インターネットと,WIDE研究会のネットワークの間に模倣インターネット環境を挟み込み, ライブトラフィックを用いて模倣インターネット環境の観測を行った.

2A-5 (時間: 16:50 - 17:15)
題名1 Gbps / 10 Gbps Ethernetに対応した 高効率TCP/IPオフロードエンジン
著者*田中 信吾, 山浦 隆博, 菅沢 延彦, 谷澤 佳道, 山口 健作, 渋谷 尚久 (株式会社東芝 研究開発センター ネットワークシステムラボラトリー)
Pagepp. 324 - 331
KeywordTCP, オフロード, アクセラレータ, 10Gbps, FPGA
Abstract昨今,映像のハイビジョン化などによる高画質化・高解像度化により,ネットワーク上を流れる映像・音声などのリッチコンテンツのデータ量が増加している.ネットワークにおける通信プロトコルには主にTCP/IPが使われているが,現在その処理はCPUによって行われているため,特に組み込み機器の分野ではCPUの動作周波数や消費電力の増大が問題となってきた.そこで我々は,専用ハードウェアを用いたTCP/IPオフロードエンジンNPEngineTMを開発し,1 Gbps Ethernet向け実装で従来の組み込みCPUに比べて動作周波数あたりで80倍,消費電力あたりで22〜29倍の伝送レートを実現した.また,10 Gbps Ethernet向け実装では,90MHzで9 Gbps以上の伝送レートを実現し,FPGA全体の消費電力の予測値は564mWと従来のPCによる実現と比べて大幅に低い消費電力となった.